● 第21話 ~ セレシアの神杖 ~
人工神器の出来映えは如何に!
杖の性能テストの為に四人は工房近くにある開けた原っぱへと向かった。
「ミラージュ殿。人払いは済んでいるのでテストを始めて欲しい。」
ディアスは試し打ちの為の的を用意し終えるとミラージュにそう言った。
「はい。」
「ではまず『火球』の魔術を打ってみるのじゃ!」
「わかりました…。『火球』!」
ボウ!!…。
見事命中し、的は燃え尽きた。
「ふむ、杖としての力は問題無しのようじゃの。」
「はい。使った感じも問題無さそうです。」
ミラージュは肯定した。
「問題は…。」
「『聖封呪結界』の発動ですね。」
ミラージュは緊張した様子で杖をギュッと握った。
「では、いきます!『聖封呪結界』!」
パァァァァ…。
虹色の光が杖よりほど走り的に当たると淡く光輝く半円形の結界が的を包み込んだ。
「うむ…。コレは上手くいったのかの?ルーンよ。」
「…。発動は出来たみたいだけど少し出力が不足してるかな?」
少し残念そうにルーンはそう答えた。
「そのようですねリル様。どうしたら上げられるんでしょうか?ルーンさん。」
「そうねぇ…。例えば魔力を溜める性質を持つ物を加えたりするとかかな?」
「溜める性質を持つ物…。ですか?」
「ええ…。例えば天狐の尻尾の毛とか…。」
「え…。」
ミラージュは思わず自分の尻尾を手で覆っていた。
「…。見たところ特に貴方の尻尾の毛は普通の天狐よりも多く溜められるみたいなのよね…。」
「と、ルーン殿がそう言っている…。すまないが出来れば分けて貰えんだろうか?この通りだ!」
申し訳なさそうにディアスは頭を下げた。
「うぅ…。尻尾は特に敏感で一本抜くのだってとても痛いんですよ?…。しかたありませんので差し上げますが出来る限り優しくお願いしますよ?」
ミラージュは今にも泣き出しそうな顔をしていた。
「では、一度工房に戻り毛を抜かして貰いますね。」
「はい。」
「すまぬミラちゃん。では妾達も戻るとしよう。」
こうして一度工房へと戻る事となった。
そしてミラージュの尻尾の毛が加えられたセレシアの神杖は次の日の昼に見事に完成し人工神器第一号となったのであった。
ちなみにその前日に少女らしき悲鳴が工房から聞こえてきたとかなかったとか…。
どちらであろうとミラージュが痛い目にあったのは間違いないだろう。
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