● 第14話 ~ 四ヶ国会議~
会議が始まります。
四ヶ国会議の開催が決まりリル達はファルシア王国へと向かうための準備を初めていた。
今回の会議には護衛としてアリアとルイ。世話係りとしてミラージュが付いていく事になっている。
「準備は整ったかの?」
リルは集まったメンバーに声をかけた。
「「「はい。」」」
「よし、では、出発するのじゃ。」
リルはアリア、ミラージュ、ルイを伴い城の奥にある部屋へと向かった。
中に入るとそこは青白い光を放つ魔方陣が床に描かれた薄暗い部屋だった。
『転移陣』が設置された部屋『転移部屋』である。
この『転移部屋』は大きな町には一つづつあり基本的には町の長が王城へと向かう時等に使用している。
勿論一般の人々も利用可能ではあるが莫大な魔力を必要とするため魔力が少なく自力で起動が出来ない者は利用料とは別に魔力を補填してもらうための料金を支払う必要がある。
さらには利用するには町や国からの許可がいる。
前にあった祝勝会のような例外を除き余程の事が無ければ馬車を利用するものである。
そもそも余程遠方でなければ馬車の利用料よりも高くつくのだ。
「では、誰からポータルに入る?」
「俺が入ろう。」
リルの問い掛けから最初にルイ、二番目がアリア、三番目にミラージュ、そして最後にリルが入る事となった。
魔法陣の上に立つとポゥ…。と青白い光の粒子が立ち上ぼり浮遊感と共に周囲が光に包まれた。
光が消えるとそこは石造りの薄暗い部屋であった。
「お待ちしておりました。魔王リル陛下御一行様ですね。」
緑色の服に革鎧、白銀に輝く弓で武装した黄金を溶かしたような美しい金髪をポニーテールに束ねた青い目のとても凛々しそうなエルフの女性が出迎えてくれた。
「そなたは?」
「申し遅れました。ファルシア王国の勇者にして女王セレナ=フォン=ファルシアン様直属の近衛兵長アリステア=セフィロと申します。」
アリステアと名乗るエルフの女性はリルの問いに綺麗な敬礼て共にそう答えた。
「おお!あの噂に名高い勇者アリステア殿か。」
「噂に名高いかは知りませんが、そうです。では荷物を置く部屋と会議室へご案内致しますね。」
アリステアは部屋の扉を開き案内を始めた。
部屋の外は神殿を思わせる白い柱が立ち並ぶ廊下となっておりそこからは美しい中庭が見える作りとなっていた。
イメージとしては日本家屋の縁側。但し直に地面(石畳)に接している的な感じだろうか?
まぁ要するに外にそのまま出られるような作りと言えば分かるだろう。
そこを通り一番奥の部屋で荷物を降ろすとそこから左奥にある部屋へて連れてこられた。
そこが会議室のようだ。
荘厳な扉を開けると広間になっておりその中央には大きな円卓があり、一番奥に青みがかった銀色の長髪に緑目のエルフの女性が、その後ろには金髪青目の凛々しそうな白銀の鎧と剣で武装したエルフの青年が立っている。
右側には黒髪、空色の目をした壮年の男性…。
エルトリア王国国王、フィリップ=フォン=エルトリア(フィリップ二世)その後ろには白銀の全身鎧を纏った人物とアルベルが立っている。
左側には浅黒い肌をした茶髪に黒目の髭を蓄えたドワーフの男性、ドワーフ王ディアス=カイゼル。その後ろには癖のある茶色の髪に黒目の鈍色の鎧を身に纏い大きな槌で武装したドワーフと青年と金の長髪をサイドポニーテールに纏めた灰色の目をした革鎧を身に纏ったドワーフの女性が立っていた。
「女王陛下。魔王リル陛下をお連れしました。」
アリステアはペコリとお辞儀をした。
「おお、よくぞ参った。ささ、席にどうぞ。」
一番奥にいたエルフの女性…。女王セレナが立ち上がった。
「それでは遠慮なく座らせてもらうぞ。」
そして一番近くの席にリルが座りその後ろにルイ、アリア、ミラージュが立つ。
そしてアリステアがセレナの後ろに立ち会議が始まるのだった。
「それではセレナ=フォン=ファルシアンの名において四ヶ国会議を始める。」
会議の開始宣言が終わるとドワーフ王ディアスが真っ先に手を挙げた。
「セレナ女王よ。あんたの使者から新種の侵略者が出た事は聞いたが具体的にどれくらいの強さだったんだ?」
ディアスは訝しげな顔をしていた。
「具体的には難しいのですが恐らくほんの一時間くらいあれば町の一つや二つくらいなら簡単には潰せるかと…。」
「そんなにか?」
「ええ…。ちなみにエルトリア王国、ルーンフェリア王国にも同様の様な者が出たそうですがフィリップ殿、リル殿はどういう見解ですか?」
「妾も同意件じゃな。アレはそれくらい出来ようぞ。」
「ワシはその時風邪で寝込んでおった故に息子のアルベルが答えるがよいか?」
フィリップは申し訳なさそうに言った。
「分かった。では、アルベル殿。そなたはどうですか?」
「は、はい!ボクも大体そんな感じだと考えます。」
アルベルは緊張ぎみに答えた。
「…。よくぞ無事だったな。」
「ボクもそう思います。」
アルベルは苦笑していた。
「そう言う事だディアス殿。お分かり頂けたかな?」
「ああ。セレナ殿。少なくとも侵略者どもが以前とは違うと言う事は理解した。」
ディアスはしっかりと頷いた。
「今日、脅威度が格段に上がった侵略者どもに対する対策を考えるために四ヶ国会議を開く事としたのです。」
「なるほど…。して、何か案はあるかね?セレナ殿。」
出たは鋭い目線をセレナに向けた。
「私としてはシンプルに兵の練度を上げる事と今以上に四ヶ国間の連携を密にする事かと…。」
「それくらいしか無いじゃろうな。しかし同時多発的な攻撃を受けてはどうしようも無かろうぞ?」
リルはため息をついた。
「それはワシも同意件だ。」
「一気に殲滅出来るような武器があれば少しはマシになるかもしれんが…。」
ディアスはため息をついた。
今回の会議は少し長引きそうである。
そして…。
第14話まで進みました。
見てくださっている皆様ここまでに応援ありがとうございます。
これから今まで書き貯めた分が少し心許なくなってきましたので投稿が暫く滞る予定となります。
ですが見放さず次話の投稿をお待ちください。
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西音寺 秋より




