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転生したら魔王のペットだった件  作者: 西音寺 秋
第2章~大規模侵攻~

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● 第11話 ~ 大祝勝会 ~

大規模侵攻編最終話となります

歴史上でも三本の指に入るほどの大侵攻を死者ゼロという見事な勝利を納め城下町ルーンは祝勝ムード一色に染まっていた。


そこでリルは魔王城であるルーンフェルト城の大広間と城下町ルーンの大広場を利用して国を挙げての大祝勝会を開く事となった。


期間は三日間。遠方から訪れる者もいるためルーンの宿屋は満員となり嬉しい悲鳴をあげる事となるだろう。


ちなみにこの期間の間だけは『転移陣(ワープ・ポータル)』とよばれる普段は使用に制限が設けられている長距離移動魔法陣を一般解放し、日帰りも出来るようになっている。


勿論、宿を取れなかった者限定である。


そして色々な準備を終えた今日が大祝勝会の当日である。


今日から三日間ミラージュは休みを貰いリルと共に会場を回る事になっている。


会場は多くの出店が立ち並びとても活気に満ち溢れていた。


「うわぁ~とても賑やかですね。」


「ふむ、予想通りで何よりじゃ。」


リルは楽しそうに笑っていた。


「はい!祝勝会を開催して良かったです。」


「そうじゃのう。では、祭りを楽しみに行くのじゃ!」


ミラージュとリルは鼻唄混じりで出店回りを始めた。


トウモロコシのような作物、トモルを焼いた焼きトモル。


林檎のような果物、アルルで作った飴アルル飴。


他にも様々な出店があり見て回るだけでも一日はかかりそうだ。


「う~ん。アルル飴美味しいのじゃ。」


「焼きトモルも最高です。」


ミラージュは幸せそうな顔をしながら尻尾をゆらゆらと振っていた。


「さて、次は何処に行こうかのう。」


「あそこのくじ引き屋なんてどうですか?」


ミラージュは『くじ引き屋』と書かれた出店を指差した。


「ふむ。行ってみるかの?」


「店主殿。くじを引きたい。」


「一回大銅貨5枚です。」


店主の男はにこやかに答えた。


リルとミラージュは大銅貨5枚づつ店主に渡した。


店主に渡された小さな箱から一枚づつくじを引くとリルの紙には一等、ミラージュの紙には二等と書かれていた。


「おめでとうございます。運が良いですね。一等はこちらのネックレスから。二等はこちらのポシェットからお選びください。」


店主は台の上に並べられた品物を示した。


リルは青い宝石がはまったネックレス。ミラージュは水色の星形のポシェットを選んだ。


リルのネックレスは防御魔術の掛かった魔道具でミラージュのポシェットは『空間拡張(アップスペース)』の魔術の掛かった魔道具であった。


思わぬ良品を手に入れ二人はホクホク顔でこの場を後にした。


色々な出店を確認しながらイベント会場がある広場へと向かうとそこでは四人の男女によるフードファイトが行われていた。


何故かその中には四天王アリアの姿があった。


あの華奢な体の何処にあんな量の食べ物が入るのだろう。


ちなみにフードファイトの勝者はガタイの良い金髪、青目の青年で、残念ながらアリアは三位であった。


続いてクイズ大会が行われ、そこにはレインとレイの姿があった。


男女四名づつの計四組でそれぞれの組から一人づつ最もポイントを取った者が決勝へと進む事になるらしい。


第一組は銀髪青目のエルフの少女。


第二組がレイ。


第三組は金髪緑目の猫の獣人の少女。


第四組はレインが勝者だった。


決勝戦はなかなかの接戦で、各々一歩も譲らぬ激しいバトルを繰り広げていた。


これはなかなかの名勝負だ。


勝者はレイ。二位がレイン。三位がエルフの少女。四位が猫の獣人の少女だった。


ちなみにレイとレインは僅か一ポイント差である。


名勝負の次は名店でも巡ろう!との事で再び出店をブラリと見て回る事になった。


「リル様。あの出店はどうですか?」


ミラージュは的屋と書かれた出店を指差した。


「ほう…。的屋か。ふむ、行ってみるかの。」


リルは興味深そうな顔をしていた。


的屋とは並べられた商品に玩具の矢を当て、落としたものを手に入れる。という出店の事である。


リルとミラージュは大銅貨5枚を店主に渡し矢を五本受け取った。


ちなみに取れた景品は二人とも一つづつでリルが銀色のシンプルなヘアピン。ミラージュは赤いリボンだった。


「うぅ~難しかった。」


「そうじゃのう。なかなか当たらぬものじゃ。」


リルは苦笑していた。


暫く歩いていると偶然人集りになっている場所を発見した。


そこは武闘会場のようで、ライオンマスクを被った男とガタイの良い金髪青目の男がリングの上で熱いバトルを繰り広げていた。


「ねぇ。リル様…。あのライオンマスクさんって…。」


「ああ…。多分ルイじゃな。」


リルとミラージュは苦笑していた。


何故なら顔はマスクで隠せても魔力を偽装出来ていないから分かる人にはまる分かりだったからである。


「ルイめ。精進が足らぬようじゃの。」


リルはため息をついた。


精進…。か。私も少しは戦えるようになって足手まといにならないようになりたいな。休暇が終わったら修行でも始めようかな。


ミラージュはそっと心に誓ったのであった。


暫くブラついているととうとう夜の帳が降り始めた。


リルとミラージュは近くの出店で夕食を買ってくると近くのベンチに座り食べ始めた。


そして空が真っ黒に染まる頃


ヒューン…。ドン!!


と言う音と共に光の花が夜空に咲いた。


「わぁ~キレイですね。」


「うむ、見事じゃ。」


リルとミラージュは次々と打ち上げられる色とりどりの花火に見とれていた。


「いつまででも見ていられますね。」


「皆も楽しんでおるようで何よりじゃ。必死で頑張って企画したかいがあるのじゃ。」


リルとミラージュはニコリと笑った。


花火は夜遅くまで打ち上げられ皆の心に一時の安らぎを与え一日目は幕を閉じた。


ちなみに三日間続いた祝勝会は特に問題もなく閉会したそうだ。




次はミラージュの修行とエルフの国の話になります。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 今回は戦闘の後のつかの間の和やかムードで良かったです。お菓子の名前も可愛くて、景品グッヅも想像出来て楽しかった。 [一言] 戦闘の後の宴会って、ちょっとONE PIECEを想像してしまい…
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