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● プロローグ ~私、死にました~
つまらない日常、つまらない人生。
生きることに疲れた…。
と思う事ってありませんか?私はそうでした…。
一般的なごく普通の家庭に生まれ、わりと普通に進学し、就職し、普通に生活する。まぁ、普通に考えれば『しあわせ』な人生なのでしょうが、私はそうは思っていませんでした。
刺激の少ない代わり映えしない日常に正直うんざりしていた。
痛みもなくポックリ逝けるなら早死にもありかなぁ~
なんて思ったりしていた。
その思い、現在進行形で叶いそうです。
横断歩道を青信号で歩いていたところ、飲酒運転の車に突っ込まれ20~30mほど撥ね飛ばされました。普通に考えれば不幸な事故
だが私にとっては寧ろ幸運であった。
だってそうでしょ?ようやくつまらない人生が終わるんだから。
そう思いながら私は目を閉じた…。
これですべてが終わる…。いや、終わるはずだった。
なのに私は目を覚ましてしまった。
ただし、人間としてではなく妖狐として。
今、私はどういうわけか、魔王のペットになっていた。
どうやら死んだはずの私は、転生して妖狐に生まれ変わったようである。