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かこの『あい』のはなし


ハロウィンの夜も

いつもと違わなかった


しんぶん配達をしていた

かのじょもつき『あい』

まるでまよなかみたいな午前3時

朝刊くばるのに

ふたりでバイクつらねてね


かわいいそうおんまきちらし

(ちっちゃなぼーそーぞく みたいね)

ってけらけら笑って


(ふたり、

この街の

おーさまとじょおーさまだね)


(それもいうならおうひさまやろ)


(だって ふたり けっこんしてないもん)


かおに当たるかぜが

むすうの針のいたみをふきつけ

終わるころにはふたりとも

のうめんフェイスになったりね


ひるまは汗ばむ初秋だったが

午前4時のちいさなふるえは

ほんとうなら

ひとりでたえなきゃいけないけれど

かのじょが

いてくれたので

かおみあわせて

「ひょうじょう、ないもん」

ってゆびさし『あい』げらげら笑い『あい』

「ちょっと寒いね」

ってふたりきつくだきしめ『あい』


そんなしあわせな朝も

むかしはあったってだけの はなし



ハロウィンの夜も

いつもとなにひとつ違わなかった



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