プロローグ
始めたばかりで拙い文ですがよろしくお願いします。
俺は、その日も普通に朝起きて、登校し、教室で友だちと挨拶を交わし、自分の席に座り教室の話し声をBGMに外を眺めボーッとしていた。
すると突然今までの話し声が嘘みたいに無くなり静かになった。
何事かと窓から教室内に目を向けると、ちょうど教室の真ん中か光っていた。
その光は空中に浮いており、時折強く光ったりと点滅し、そんな光をクラス全員が唖然としてみつめていた。
そして、まるで金縛りにあったかのように全員その光を見つめたまま動けなかった。
そんな中誰かが一言ぽつりと声をだした。
「なんだこれ? 光ってる……?」
そんな声とともに光は点滅を繰り返しながら、次第に大きくなり教室すべてを包みこんだ。
その光に包まれて、気づくとそこは何もないだだっ広い部屋だった。
「ここはどこだ?」
一緒にいた男子がそう呟いたのが聞こえた。
「俺たちさっきまで学校の教室で駄弁ってたよな」
それに同調するように同じく教室にいたみんなが、ざわざわと友だちどうしで話し始めた。
そんな中、一人の男子が混乱しているみんなから見える場所へと出てきた。
「みんな少し落ち着いてくれ! 僕にもどうなってるかわからないが、全員がバラバラに話していても何もわからない。 全員で状況を整理しよう!」
その声にざわざわと騒いでいたみんなが、その男子に声に次第に静かになっていった。
「静かになったな。 まずは全員いるがの確認からしよう」
さっきまではまだ朝であり、これからホームルームが始まる時間だったので、休んでる人がいなければクラス全員が教室にいたはずである。
クラスは全員で30名男女半々で出席番号は混合で『あ』から順番に始まる。
なにを隠そう前に出てみんなの注目を集めているのは学級委員長だ。
さすがクラスのリーダー的存在なだけはある。
委員長が出席番号順に名前を呼び、点呼を取っていく。
俺の出席番号は最後だから呼ばれるまでに少しあると思いボーッと順番を待っていると……
「これで全員だな。 クラス29人ちゃんといるみたいだ」
そんな声が委員長から放たれた。なぜか俺の名前は呼ばれなかった……
「……ちょっ、俺呼ばれて無いんだけど!」
「えっ……いたのか渡来、すまない気がつかなかった。 今日は休みなのかと思っていた」
俺がいるのに気づいた委員長は慌てて謝ってきた。
もともと影が薄いのは自分でもわかっていたが、忘れられるまでとは思ってなかった。
「いや、いいよ……自分でも影が薄いのはわかってるから」
「本当にすまない」
委員長も申し訳なさそうに頭をもう一度下げた。
「……気を取り戻して話を続けるぞ。 まずここがどこなのかだが……」
その声に答えるように部屋の外から声が聞こえてきた。
「ここは王国イストランデよ」
そこには一人の女性が厳つい鎧を着た人をぞろぞろと引き連れて入ってきた。
「ようこそ世界を救う勇者たちよ」
その女性はニコリと微笑むとそう言い放った。
読んでくださりありがとうございます。