お誘い
久しぶりの更新です。
お待たせしました!
背中にガタゴトと振動が伝わってくる。
しかし、反対に頭にはとても柔らかいものに包まれている感じがする。
とても心地良い。
それをもっと堪能しようと頭のポジションをずらすと
「んっ、んんっ…」
と声がした。
何かと思いもうちょっと動かして、感覚を探ると
「あっ、うっ…んっ…あんっ!…んんっっ!」
と声がしたかと思うと頭を支えていた柔らかいものが急に直角になったかと思うと急に浮遊感に襲われ、直後、ガンッと衝撃が体中を走った
たまらず目を覚ますと目の前に涙目の金髪美女と驚いた顔の黒髪メイドがいた。
「んっ…、ここは?…あっ、あの女神め、何処まで俺に嫌がらせをすれば気が済むんだ…
……てか、あなた方、どちらさん?」
すると黒髪メイドが応えた
「此方はこの地を治めるカルボス伯爵令嬢、レオノーラお嬢様です。そして私はお嬢様のお世話をさせていただいているファーレンでございます。この度は…」
ここまで言うとレオノーラがメイドのファーレンをとめ
「ここからは私が説明しますわ。
この度は私共の賊をなすりつけてしまったばかりか、退治して頂き、誠にありがとうございます。誠に勝手ながら、あのまま地に横たわらせておくのは申し訳ないと思い馬車に乗せさせていただきました。
誠にありがとうございました。旅のお方」
と丁寧に礼を言われたので怒ることもできず(こんな12〜13歳の娘に対して怒る事なんて到底出来ず)
「あぁ、挨拶が遅れました。白虎と言う者です。この度は馬車に乗せて頂き感謝の仕様がございません。レオノーラ伯爵令嬢様」
と慣れない言葉に戸惑いつつも返しておいた。
「こんな堅苦しい遣り取りはやめにしましょう。ところで何故あのようなところに?」
「(ん〜、何故って言われてもクソ女神に落とされたとも言えないし…)まぁ、ちょっと旅を…ね…。自分探しの旅をしてたんだ」
するとファーレンが首を小さく傾げて
「自分探し?それは白虎さんに似た方を探すということですか?」
と聞いてきた。
似た人探してんだったら既に他人じゃないか…
「つまり、本来の自分…自分とは何かを見つける旅だよ」
「はぁ…そうですか…」
あっ、このメイドさん分かってないな
そこでレオノーラが
「ところで白虎様、どちらに行かれるので?」
「いや、特に決めてないけど…」
そもそもここが何処だか分からないからな…
「なら、ウチの街にいらっしゃいませんか?
もし良かったらご飯をご一緒しませんか?」
私事により、更新が遅くなってごめんなさい。
これからはなるべくたくさん更新出来るよう、尽力しますので、応援よろしくお願いしますm(_ _)m
*公爵→伯爵に修正しました