そりゃないよ、女神様
さて、これから白虎の不運に付きまとわれた生活の始まりです
次第に俺は浮遊感に襲われていった。すると直ぐに今まで真っ暗だった場所に空が出てきた。風も出てきた。そして、強力な下向きの力も感じた。
ーーーそれにしても、ここは風が強くて、空が青いなーーー
そう思った瞬間俺はふと現実逃避している事に気が付いた。
あぁ、空がどんどん暗く、遠くなっていく…
…おっと、また、意識がブラックアウトするところだった
俺は今まで仰向けだった体を捻り、下をみてみた。するとどんどん池が近づいて来る。
女神様に抗議しようと上を振り返ると女神様が100%の笑顔で手を振っている
ヤバイ、このままだと、2度目の人生が14行で終わってしまう。これは非常にマズイ。
でも、幸か不幸か下は池だ。あそこに落ちれば水面だから地面に激突するよりマシだろう
だが、ここで俺はとんでもない事に気が付いてしまった。
俺は金属鎧のフルアーマーなので、水に落ちてしまったら溺れかねないという事実に…
だが、自由落下している俺にはどうする事もない。ただただ、池の水深が1M程であることを祈るだけだ
どんどん水面が近づいて来る。
俺は目を瞑った。
バッシャーーン
大きな水音が辺り一面に響いた。
直ぐに水面に顔を出すと難なく息をする事ができた。水深は50㎝程で水底に体を打ったが、何とか3度目の人生を迎える事は免れた
すると上空から女性の声が響いてきた
「大丈夫ですか〜?……元気ですか〜?生きてますね、良かったですね〜」
という声が聞こえてきた。俺は堪らず叫んだ
「おい、女神さんよ!俺の扱い、雑すぎないっすか?死んだらどうすんの!3度目の人生を始めましょうってか?!それに、大丈夫かって聞くって事はこうなる事わかってた確信犯かよ!あぁ、ケツが痛いよ!とてつもなく痛いよ!泣きそうなくらいだよ!」
すると女神様はこう言う。
「生きてたんですから、良かったじゃないですか。お尻と池、それと何より女神様に感謝ですね〜。助けられた命、大切になさって下さいね〜、では!さよ〜なら〜(^O^)/」
「話を聞け〜!!!」
と叫んだが、返事はなかった。
その代わりと言っては何だが、手になんか、違和感を感じた。
この感覚、地球で感じた事あるぞ?
川でヒルに血を吸われている感覚だ。
ゲーム内であればヒル系のモンスターといえば、中級モンスター、デーモンドヒルだ。
こいつはその名の通り、悪魔のヒル。他の生物の血を吸う事でどんどん強くなる厄介なモンスターだ。
恐る恐る手を水面に出してみると案の定、デーモンドヒルがくっ付いていた
「ぎゃぁぁぁぁーーー」
と思わず叫んで手を振り回した。それでも二匹程くっついていたので何とか引っぺがして池から文字通り飛び出した。
もし、こうなる事を知っててこの池に俺を落としたのなら、あの女神様、結構良い性格しんてんじゃねえか
まぁ、水深が浅くて助かったけどさ…
はいはい、ありがとうございました。感謝致しますよ
でも、普通は初級モンスターからでしょ…
順番守ろうよ…
あぁ、この世界の風は冷たいし、この先、何が待っているのやら
今日は1度目の人生が終わり、上空から池に落ち、ヒルに血を吸われ、散々な1日だ。それでもまだ、半日程度残っている
こんな時、とてつもなく叫びたい言葉がある。
なんて日だっっっ!!!
ってね
ご閲覧ありがとうございます。
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今後とも、よろしくお願いしますm(_ _)m
最後の一言も二次創作に入るのかな?
分かる方いらっしゃったら教えて下さいm(_ _)m
次の更新は2週間後になりそうです
申し訳ございませんm(_ _)m