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3月21日
三月二十一日。
今日の閉店後のおやつは、まんじゅうであった。
「まんじゅー!」
「饅頭」
「いやぁ、割引だったから、つい」
買ってきたのは、夢見である。
店の運営担当が町田青年なら、買い出しや仕入れなどは夢見の担当である。
今日も買い出しの終わりに、ちいさな一口饅頭を買ってきたのだった。
「三〇%引きですよ、三〇%。一箱二百円もしないのに!」
「十個入りで、ですか。それは安いですね」
「やすいの?」
「饅頭一個、二十円ですね」
「やすい!」
驚くメアリーだが、彼女は四則計算が出来るのだろうか。
ふと疑問に思う町田青年だったが、敢えて言葉にはせず、お茶を淹れる。
「では、皆さんご一緒に」
「「「いただきます!」」」
饅頭には、緑茶が一番なのだから。
■メアリーの にっき■
きょうは ゆめみせんせーが まんじゅーを かってきてくれたよ!
ひとくちさいずの おいしい まんじゅー!
でも めーちゃんは ひとくちじゃないから うそつきさんだね。
でもでも おいしいから ゆるしちゃう!
おいしい おかしは だいすき!
あしたもいいこと ありますように!




