3月19日
三月十九日。
今日の夜、メアリーはテレビに釘付けとなっていた。
「……えいが!」
「ドラマ、ですね」
「どらま!」
「ファンタジー大河らしいですよ?」
「たいが!」
三人揃って、テレビを見つめる。
テレビでは新しく放送し始めたドラマを映している。
こういった番組は、三人揃って見る事が多い。
三人で好き勝手言い、茶や珈琲を飲みながら楽しむのだ。
「原作があるらしいですけど」
「はい。持っていますが、後で読まれますか」
「あ、じゃぁ後で読みます」
「めーちゃんも!」
「はいはい。じゃぁ寝る前に読もうね」
「はーい!」
そう言いながら、町田青年は頭の中で、本を何処にしまったか思い出す。
読み聞かせは町田青年の役目である。
何度も読んだ作品だが、これからの楽しみを増やす為に、もう一度読み直しておこうと考える町田青年であった。
■メアリーの にっき■
きょうは たいがを みたよ!
どらまで えいがで たいが! おもしろいね!
おんなのひとが ぼうを ぶんぶんした! かっこいい!
ねるまえに おじちゃんが どらまの ごほんを よんでくれるよ!
おじちゃんの こえは すーってするから たのしみだな!
あしたもいいこと ありますように!




