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11月17日
十一月十七日。
メアリーの体調が、良くなった。
「ふっかつ!!」
「良かったわねぇ」
「うん!!」
元気いっぱい夢いっぱい。
そこには「もうおふとんけったりしないよ!」と笑うメアリーが、元気にお外を走り回っていた。
これには町田青年も、安堵に胸を撫で下ろす。
「これからはおじちゃんにぎゅーってしてねる!」
「温かくしてください」
「ぎゅーってする!!」
とはいえ、メアリーはころころと転がりやすい幼女だ。
毛布と厚手のパジャマでは、足りないかもしれない。
「お風呂上がりからは、これを履いてください」
「これ?」
「毛糸の靴下です」
「おー!?」
なので、毛糸の靴下を用意した。
これならば寒くもなく、熱すぎもしない。
「夢見さんも」
「あ、はい。ありがとうございます」
「おじちゃんは!?」
「あります」
「おそろい!!」
おそろい、おそろいと楽しむメアリーを撫でながら。
セーターも作らなきゃな、と思い至る、町田青年であった。




