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11月9日


 十一月九日。

 喫茶店の従業員というのは、存外立ちん坊になることが多い。

 無論“いかがわしい”方ではなく、文字通りの意味である。


「あの、疲れてませんか?」

「いえ」

「なら良いんですケド」

「はい」


 お子ちゃまなメアリーは勿論だが、夢見もそこそこに休む。

 しかし、町田青年は立ちん坊である。

 開店から閉店までの間で、彼が休むのは昼食の十分間と、三時間に一度、トイレを挟むかどうかである。

 前職が前職だけに、立ちん坊も慣れているのだろうが、それにしても驚きの体力であった。


「おじちゃん、かちかち!」

「足が、ですか」

「うん! えっとね、おっきな……き、みたい!」

「樹木」


 そんなに、と思いながら足をさすると、成程確かにかちかちに筋肉が張っている。

 早朝のランニングの賜物だろうが、あまり堅いのもよろしくはない。


「柔軟、するべきか」

「するべし!」

「はい」


 お風呂上がりに柔軟を。

 メアリーに優しい身体を目指す、町田青年であった。

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