311/326
11月7日
十一月七日。
今日は、三人とも早くに目覚めた。
「おはようございます」
「おはよーございますっ!」
「ふぁ……おはよーございまぁす……」
昨日は町田青年に合わせて、三人とも早くに寝たからである。
とはいえまだ朝日も登る前となれば、早朝の仕込みにすらまだまだ余裕があった。
「せんぱい、にどねしますかぁ……?」
「いえ」
「えっ」
「少し、走ってきます」
「かけっこ!?」
「えぇっ」
であれば重畳、時間があるなら身体を鍛えればいいじゃない。
そう言わんばかりに町田青年はジャージに袖を通す。
「めーちゃんもいく!」
「はい」
町田青年がおかしなことをすれば、メアリーは必ず着いていく訳で。
「二度寝されるなら、後で起こしますが」
「い、行きます……!」
このクソ寒い中、盛大に冷え込んだ布団で眠れる筈もなく。
これはダイエットと自分に鞭打ち、ジャージを纏う夢見なのだった。




