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11月2日
十一月二日。
明日は祝日の為、久しぶりに夢見が浮ついている。
「久しぶりに大学ナシで休んで遊ぶぞぉーっ!」
「わーい!」
そう。
今までは夏休みや春休みを除き、木曜日の定休日でも、夢見は大学に行く必要があったのだ。
大学は近場且つ、妥協なき授業調整により一講座のみだが、若者にとっての二時間は、割と大きい。
「メアリーちゃん、明日はデートしましょ! 思いっきり遊び尽くすの!」
「うんっ!」
らんらららん、と手を取りあって、二人は踊りだす。
男性の休みは休息だが、女性の休みは遊行である。
確実に巻き込まれるつもりで、町田青年はデジカメのデータを整理し始めた。




