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10月23日
十月二十三日。
今日は日曜日。つまりは稼ぎ時である。
「こーひーおかわりでーっす!」
「はい」
一週間の癒やしを幼女との触れ合いで癒やしたい。
となれば、明日の糧に、今日の癒やしに喫茶“MARY”を訪れる客は多くなる訳で。
猫カフェの如く甘やかされながらも、メアリーは注文を町田青年に言い渡していく。
「揚げパン、オムレツ、珈琲入りましたー」
「はい」
回転率は悪いが、注文はあまり絶えない。
なので、町田青年は休憩を挟むことなく、どんどん料理を拵えていく。
充実した一時だが、負担は大きい。
「……おじちゃん!」
「はい?」
「がんばえ!!」
「……はい」
だが、可愛いメアリーに応援される権利は。
町田青年だけの物となれば、自然に奮起してしまうのだった。




