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10月20日
十月二十日。
結論から述べれば、特に異常は見つからなかった。
「うぇっ……うぎゅっ……」
「うんうん、痛かったねー」
無論、メアリーの身体検査だ。
様々な検査を終え、総合病院の医師が下した診断は、「ごくふつうの健康優良幼女」である。
何とも肩透かしな結果ではあるが、それはそれで、安心出来る事実でもあった。
問題があるとすれば、採血と、予防接種である。
「おちゅうしゃ、もぅゃだ……」
「うんうん、もうしないから大丈夫よー」
何せ二度も、注射針を刺されたのである。
流石のメアリーも泣き喚き、一時間経った今も泣きじゃくっているのだ。
ある意味予想通りであり、ある意味予想外の結果ではあるが。
「今日は、メアリーさんの好きなものを、食べましょう。ね」
「うん……うぎゅっ」
これはこれで、普通の子らしくて。
思わず安堵してしまう、町田青年であった。




