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10月17日
十月十七日。
メアリー・スーは人造人間である。らしい。
なんともフワフワな結論だが、実際科学的見地など出来ない町田青年には、そう言わざるを得なかった。
何せ、ただの幼女なのだ。
普通に寝起きをして、普通にご飯を食べて、普通に遊んで、普通に笑う、ただの女の子なのだ。
なので町田青年も、ただの家族として、変わらない扱いをすることにした。
「美味しいですか」
「うんっ」
「良かった」
懸念は数あれど、良くも悪くも、変わらない関係であることが。
一番大事なことなのだと、町田青年は結論付けた。




