272/326
9月29日
九月二十九日。
今日のメアリーは、とても見つめている。
「……じぃーっ」
「……」
食事の時も、おてつだいの時も、おそうじの時も、誰かと話す時も。
片時も離さず、町田青年か夢見を見つめていた。
じぃっと、じぃーっと。まるで磁石の様に。
「……どうかした?」
「んーん」
「そう?」
寂しいのだろうか。
じっと見られるのはこそばゆいものの、悪い気はしない。
左へ、右へ動けば、メアリーの目線も左へ、右へと動く。
「……じぃーっ」
「ふふっ。……じぃーっ」
「じぃーっ」
「じぃーっ」
そうすると、なんだか面白くなって。
ついつい、見つめ返してしまうのであった。
■メアリーの にっき■
きょうは めーちゃん じぃーっと みてたよ!
じぃーっと みてると みんな じぃーっと みるの!
じぃーっ じぃーって やってると おもしろくなっちゃう!
これ たのしいかも!
でも こまっちゃう みたいだから たまに やろうかな!
あしたもいいこと ありますように!




