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9月26日


 九月二十六日。

 今日のメアリーは、本を読んでいない。


「いらっしゃいませーっ!!」

「おや、あの本はもう読み終えたのか」

「んーん、まだー」

「おや」


 開店中であろうとも、あれ程一心不乱に読んでいた本を手を付けていないのだ。

 不思議に思った六天縁が訪ねてみると、メアリーは至って朗らかな顔を浮かべている。


「飽きたのかね?」

「んーん、ぜーんぜん!」

「では、いったいどうして」

「おじちゃんがねー、よんでくれるのー!」


 メアリーはとても良い笑顔で語る。

 それは今日の朝、町田青年と交わした約束事であった。


「お手伝いをして頂けたら、自分が読み聞かせます」

「うんっ!!」


 この一言である。

 本を読むのは楽しいが、やはり大好きな人に読んでもらうと、もっと楽しいのだ。


 ■メアリーの にっき■


 きょうは いーっぱい おてつだい したよ!

 だってだって おじちゃんがね おてつだいしたら ごほん よんでくれるって!

 だから いーっぱい おてつだい したの!


 おじちゃんの ひくーい こえで よんでくれると

 めーちゃん わくわく どきどき いっぱい しちゃうの!

 とーっとも たのしいのです!


 だから あしたも いーっぱい おてつだい するよ!

 あしたもいいこと ありますように!


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