9月11日
ゆうやけこやけ、オススメです。
九月十一日。
今日は閉店後、六天縁から貰った本を読んでいる。
ルールブック、と呼ばれる、ゲームルールを纏めた本だ。
「……つまり、このゲームの舞台は、田舎町です」
「いなかまち……」
「海に行った時の街並みが、そうです」
「なるほどー」
メアリーだけでは理解が難しいので、町田青年が読み、それを解説する形で理解を深めている。
掻い摘んで話すならば、このゲームは田舎町を舞台に、妖怪変化になりきって日常を過ごしたり、困っている人を助けたりするTRPGなのだそうだ。
思っていたより優しく朗らかな内容に、流石六天縁先生であると町田青年も頷く。
「めーちゃん、たぬきさんか、ゆーれいさんがいい!」
「幽霊さんですか」
「うごくおにんぎょうさん、やってみたい!」
「成程」
案の定メアリーの食いつきも良く、町田青年もルールを把握しやすい。
中々に趣きのある、良いゲームであると感じられ、自然に二人の熱も、入っていった。
■メアリーの にっき■
きょうは おじちゃんと るーるぶっく よんだよ!
めーちゃん たぬたぬさんか おにんぎょうさんで まよったけど おにんぎょうさんにした!
めーちゃんは かわいい おにんぎょうさん です!
がんばって おにんぎょうさん つくるよ!
おめかし しないとね!
あしたもいいこと ありますように!




