9月8日
九月八日。
台風は道半ばでほぐれ、その形を失った。
しかし、余波として訪れる土砂降りの雨は、まばらであっても外出を躊躇わせる。
「……そういえば、今日は定休日でしたね」
「ねー」
そういった日に限って、曜日というものを忘れてしまう。
掃除を済ませ、下拵えを済ませた今がそうだ。
ちなみに、夢見は曜日を忘れていない。なのでグッスリと眠っている。
「これは、どうしましょう」
「あさごはんにするー?」
「そうしましょう」
下拵えを済ませたからとて、明日まで持ち越せる訳ではない。
幸い時間はあるのだから、だらだらと朝食にしても怒られはすまい。
「ビデオも見ながら食べましょうか」
「うんっ!」
珍しく、ゆっくりとした朝の時間。
まばらな大雨を耳にしながら、二人はゆっくりと過ごすことにした。
■メアリーの にっき■
たいふーさんが たいふーさんじゃなくなったから あめも そんなに ひどくないんだって。
でもでも きょうは おやすみなので ビデオ いっぱい みたのでした。
あさ おじちゃんが わたわたしてたけど きょう おやすみだって がっくりしてたよ。
おじちゃんでも しっぱいしっぱい するんだね。
おりょうりは あさごはんと ひるごはんに なりました。 おいしい!
おせんたくもの おおくなったし あしたは はれだと いいな!
あしたもいいこと ありますように!




