8月13日
八月十三日。
今日は、ちょっと早めに寝る日である、が。
「……メアリーちゃん、そろそろ寝ましょ?」
「んー……」
楽しみが過ぎると、中々眠れないものである。
メアリーもまた、目をつぶることも出来ずにいた。
「眠れませんか」
「んーん……」
ゆるゆると首を振るメアリーだったが、その目はパッチリと開かれている。
日記を書き終えたらすぐ寝てしまうメアリーだったが、今日は何故か眠れない様だった。
「では、どうぞ」
「んー……?」
そんなメアリーに、町田青年はそっと手を広げる。
メアリーは首を傾げながらも、その腕の中にぽすりと収まった。
「……子守唄を、歌ってあげます」
「こもりうたー……?」
「はい。目を閉じて、聞いてくださいね」
「んー……」
低い声で、朗々と町田青年は歌う。
それに合わせる様に、ぽんぽんと背中を叩かれれば……。
「……すぅ」
「あら、早い」
「こうすると、すぐに眠ってくれますから」
……すぐに、眠りの世界へ旅だった。
明日が楽しみそうな、良い笑顔であった。
■メアリーの にっき■
きょうは おうちの おそうじ したよ!
おでかけまえに おそうじすれば くろいの でないんだって!
めーちゃん しっかり おそうじしました!
あしたは りょこーです! うみです!
なんだか とっても たのしみ!!
あしたは いいおてんきに なるといいなっ!
あしたもいいこと ありますように!




