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8月1日
八月一日。
メアリーと出逢ってからかれこれ半年以上が過ぎた。
カレンダーを捲り、町田青年はふと過ぎ去った年月を想った。
「……色々、ありましたね」
思い出こそが値千金の宝なりと言わんばかりに、町田青年の脳裏にこの数カ月の思い出が過る。
どれもこれも、メアリー達の笑顔で輝かしく彩られていた。
自分には勿体無いとも思える程の、暖かな日常生活。
「いつまでも、続いてくれると良いのですが」
いつまで続くか、町田青年には分からない。
しかし叶うならば、明日終わることのない様に。
町田青年は一日の終わりに、必ず祈るのだった。
■メアリーの にっき■
おじちゃんは さいきん ねるまえに カレンダーみて ボーッとしてるよ。
なにか おかんがえ ちゅー?
あしたの ごはんとか かんがえてるのかな?
めーちゃんも あしたのこと いっぱいかんがえるよ!
あした どんなおてんきとか あしたの ごはんとか!
おいしいと いいなっ!
あしたもいいこと ありますように!




