7月25日
七月二十五日。
今日から、夢見にとって特別な期間だ。
「夏休みです!」
「なつやすみ!?」
「夏休み!!」
「なつやすみ!!」
歓喜と共にそう叫ぶ夢見に呼応して、メアリーもオウム返しに叫ぶ。
そんな二人を尻目に、町田青年はカレンダーを覗いて得心した。
「そういえば、大学はそんな時期ですか」
「そうですよー。まぁ、もう取らなきゃいけない単位は抑えてるんで楽ちんですけど」
「それは凄い」
そう言いながら、夢見はヴイ、と指を作る。
実際、学業も真面目に行っているので、そちらの方については町田青年は特に心配していなかった。
素直に賞賛する町田青年と、照れる夢見。そんな二人を、メアリーは温かい目で見守っていた。
■メアリーの にっき■
きょうから せんせーは なつやすみ!
なつやすみは たのしく あそぶんだって!
めーちゃんとも いっぱい あそんでくれるって!
もちろん おてつだいも いっぱいしてくれるって!
うれしい!!
おじちゃんも せんせーが いると たのしそうだから すごくうれしい!
なつやすみ いーっぱい あるといいねっ!
あしたもいいこと ありますように!




