7月24日
七月二十四日。
今日は、夕方からのお散歩だ。
「……あーっ! またとりさんー!」
「とりさん、多いですね」
「まぁ、ネズ公はレアキャラみたいですしねー……」
先日より遊び始めたゲームは、外に出て行うのである。
夕方から涼しくなったこともあり、虫取りよろしく閉店後から、散歩に出向くことにしたのだ。
夜の街を歩きながら、メアリーは首に提げたスマートフォンを振り回す。
「とりさん、ゲットー!」
「おー、このとりさん、今までのよりずっと強いわねー」
「ねー!」
きゃぁきゃぁとゲットを楽しむ二人に対し、町田青年は周囲を確認しながら、地図の“ポイント”を探す。
設定されたポイントに近付くとアイテムが貰えるのだが、このポイント設定が中々に面白い。
路傍の石碑が、一気に価値のある物になったのだ。
メアリー達と散歩に出かける口実が出来たことも然ることながら、普段歩く街並みの魅力が高まることに、町田青年は感謝していた。
■メアリーの にっき■
きょうも いっぱい ゲットしたよ!
とりさんが いーっぱい!
こうもりさんも いたよ! かわいい!
よるの おさんぽ めーちゃん すき!
ゲットしながらだと もっとたのしいね!
あしたもいいこと ありますように!




