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7月21日


 7月21日。

 今日は定休日だ。

 天気は生憎の雨だが……幸いにも、今日の予定には影響がない。


「……おみず!!」

「プールよ、プール」

「ぷーる!」

「温水プール、です」

「おんすいぷーる!」


 何故ならば、屋内型の温水プールだからである。


 此処は都内某所にある温水プール。

 流れるプールと南国チックな装いが人気のレジャー施設だ。

 平日故に多過ぎるという程ではないものの、夏休みに入ったであろう子供達や青少年達が思い思いに楽しんでいる。

 そんな光景に、水着に着替えたメアリーも興奮気味だ。


「すごい!」

「今日は浮き輪借りて、ぷかぷかしたりするわよー」

「ぷかぷか!」

「いっぱい、遊んでください」

「あそぶー!!」


 きゃーっ、とバンザイするメアリーを、町田青年はよしよしと撫でる。

 白いワンピース水着を纏う彼女は、浮き輪と麦わら帽子を被せたらさぞ似合うことだろう。


「水着、良く似あってます」

「えへへーっ!」


 町田青年が褒める通り、その姿は周囲からも注目を集めている。

 しかし、その注目の全てが、メアリーに注がれている訳ではなかった。


「……夢見さんも、お似合いです」

「……ありがとーございます」


 豊満な、しかし細い腰を持つ身体を、ビキニとキャミソールに包んだ夢見は、気恥ずかしげにそっぽを向く。

 町田青年は照れた様子こそ無いものの、やや遠慮気味に二人へ手を差し伸べて。


「では、行きましょうか」

「うんっ!」

「……はーいっ」


 楽しい楽しいプールへと、二人を誘うのであった。


 ■メアリーの にっき■


 きょうは みんなで プールに いったよ!

 おんすいの プール!

 おうちの なかだから あめでも げんき!


 プールね すごいの! ながれるの!

 めーちゃん ぷかぷかしたり ばしゃばしゃしたり いーっぱいあそんだ!

 おみずあそび すっごくたのしい! すっごい!


 また いきたいねーって めーちゃん いったら おじちゃん またこよーねって いってくれたよ!

 また みんなでプール いきたいな!


 きょうは いっぱい あそんだよ!

 あしたもいいこと ありますように!


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