7月14日
七月十四日。
今日は夕方からいきなり、土砂降りの雨が降っていた。
幸か不幸か、既に図書館から帰ってきた頃であった。
「……おぉー」
「うわっ、洗濯物っ」
その勢いに仰天しながらも、すぐに夢見が洗濯物の存在を思い出す。
慌てて二階に駆け上がるも……既に町田青年が、洗濯物を取り込んだ後だった。
「……あ」
「間一髪、でした」
本人曰く嫌な予感がした、とのことで、洗濯物は全て濡れずに取り込まれている。
しかし洗濯物をかばったのか、町田青年本人はずぶ濡れになっていた。
「……え、えーっと。あ、バスタオル取ってきます!」
「お願いします」
未だ濡れながらも部屋の中に入らないのは、部屋を濡らさない様にする為か。
受け取ったバスタオルを一枚は床に敷き、足を拭ってから漸く、町田青年は部屋へと戻ることが出来た。
「……シャワー、浴びてきちゃいます?」
「はい」
若干落ち込みながら、町田青年は風呂場へと入る。
そんな後ろ姿を夢見は眺めながら。
「……水も滴る、って感じよねぇ」
ややうっとりと、微笑ましい気分になるのだった。
■メアリーの にっき■
きょうは どしゃぶりだったよ!
すっごい どしゃぶりだったよ!
おじちゃんが ぬれぬれに なっちゃったの!
でも せんたくものは ぶじ!
おじちゃん すごいね!
せんせーが ぬれぬれの おじちゃん みてたとき なんか うれしそーだったの。
なんでだろーねっ?
きょうは どしゃぶりさんだったから あしたは おひさまかな?
あしたもいいこと ありますように!