7月11日
七月十一日。
今日は、ベッドの上で目覚めた。
「……ん」
町田青年はまず天井が近い事に気付き、そこですのこベッドの存在を思い出した。
寝覚めの良さに驚きながらも……次いで、彼の両腕に縋り付く重みを感じ取って、苦笑する。
「……いつの間に、移動していたのか」
親子とは言わないものの、川の字で寝ていた三人。
しかし起きてみれば、端の町田青年は真ん中に寄せられ、あたかも小の字となっていた。
この移り変わりは久し振りだと思いながら、町田青年はそっと布団を二人にかけてやる。
「……気持ちいいなら、良い、か」
そうして、暫し。
町田青年は横になりながら、二人が起きる時間を待つ。
朝は少しバタつくことになりそうだが、それもまた良しと町田青年は微笑むのだった。
■メアリーの にっき■
きょうは すーっごく きもちよく おきたよ!
きもちよくって ねぼうしちゃった!
おじちゃんも せんせーも おーあわて!
でも おじちゃんは テキパキしてたよ!
やっぱり おじちゃんは すごいね!
めーちゃん おねぼうさんしないように きょうは はやく おねむるよ!
あしたもいいこと ありますように!




