7月9日
七月九日。
今日は、少し家具を選んでいる。
「すのこ?」
「はい。すのこベッドです」
「暑いし、湿気が強いから、寝床を高くしようって算段よ」
近所のホームセンターで選んでいるのは、すのこ状のベッドである。
キングサイズのそれは場所は取るものの、隙間を作り、気分爽快な就寝を保障してくれるらしい。
「布団干しにもなるそうです」
「すごい!」
「布団が湿りやすいもんねー、ウチは」
物自体は全く以てアナログなのだが、作りは流石の現代技術。
どれだけメアリーが跳ねてもぎしりとも言わないのだ。
気に入ったのか、板の上をゴロゴロするメアリーに、町田青年は問う。
「これにしますか?」
「いいの!?」
「メアリーさんも寝るベッドですから」
「寝心地良いの選んでね」
鷹揚に町田青年は頷く。
成長の加味などは必要だが、やはり寝心地が良いのが一番なのだ。
メアリーはうーんと、一唸りした後。
「これがいい!」
「はい」
「そっかー」
即決したのであった。
■メアリーの にっき■
きょうは すのこベッド かったよ!
すのこの ベッド! ゴロゴロできる!
きもちよく ねられるんだって!
きょうかったけど あした とどきます!
はやく くるといいな!
あしたもいいこと ありますように!