6月28日
六月二十八日。
天候は安定していないのか、昨日とは打って変わって、今日は涼しい日だ。
「お昼、どうしましょうか」
「んー……」
とはいえ、もう夏に差し掛かっている季節である。
そんな日の昼時に、ハンバーグやカレーライスなどの重たい物を食べる気にはなれなかった。
少し考えこんで、メアリーは決定案を出す。
「おうどん!」
「冷たいのですか」
「うんっ!」
「わかりました」
オーダーを受ければ、町田青年はすぐに応じる。
……が、ただのうどんでは芸がないというもの。
ここは少し、挑戦を試みる。
「……ちょっとアレンジしても?」
「いいよっ!!」
「わかりました」
町田青年の遊びゴコロは、顔に反して豊かである。
それを後押しすることは、とても良い結果を生むことを、メアリーはよく知っていた。
「えへへー……」
まだかなまだかな、と箸を手にメアリーは待つ。
一体、どんなおうどんが出てくるだろう? と心底楽しみにしながら。
■メアリーの にっき■
きょうの おひるは おうどん!
でも いつもの おうどんじゃなくて いたりあ おうどん!
おりーぶおいる? と ちーず! のっかってるの! おいしい!
おきゃくさんにも たべてもらった!
けっこう にんきだったよ!
おじちゃん すごいね!!
おじちゃんは たまーに こういうこと します!
おじちゃんの おあそびは めーちゃん いっつも たのしみです!
また おあそびしてくれないかな。
あしたもいいこと ありますように!