6月3日
六月三日。
町田青年は、画策していた。
「……ふむ」
先日、嬉しいことにメアリーと夢見からサプライズプレゼントを受け取った町田青年。
しかし、常日頃の労いは欠かさずとも、あぁいった形での感謝の気持ちを贈ってはいなかった。
そこで、お返しと仕返しも兼ねて、町田青年からもサプライズプレゼントを贈りたく思っていたのだ。
「しかし、どうしましょう」
問題は贈るモノだ。
ケーキでは芸がないし、何より意趣返しには嫌味が過ぎる。
かといってぬいぐるみではメアリーは喜ぶとしても、夢見への贈り物としては不適だろう。
「……うーん」
悩めども悩めども、最適解が出る物ではない。
しかし相談相手のいない町田青年は、クソ真面目に一日中思案に暮れるのであった。
■メアリーの にっき■
きょうは おじちゃんが かんがえごとしてたよ!
おじちゃんが かんがえごと してるときは うでを くんでるの!
うーん うーんって! だいじょうぶかな?
でも なんだか たのしそうだから たぶん だいじょうぶかな!
かんがえごとしてても ごはんは おいしいから あんしんだね!
あしたもいいこと ありますように!