5月12日
五月十二日。
今日は、久し振りにすら感じる休日である。
メアリーにとってはそうではないが、身体を休めるという意味合いにおいては、町田青年や夢見にとっては貴重な一日だ。
「……くぅ」
「くぁ……」
「……ふむ」
その上、暖かな気候ともなれば。
夢見とメアリーが抱き合って、昼寝に興じるのも無理からぬ話である。
「……どうしようか」
タオルケットに包まる二人を見ながら、町田青年は独りごちる。
一緒に寝るのも良いが、今日買ってきた小説の続きが気になるのだ。
どちらも悩ましい程に、魅力的な時間浪費である。
結局、悩み悩んだ末に。
「……もう少し、眺めていよう」
小説の続きを読み進めてから、夢の国へ合流を図る町田青年であった。
読み過ぎて日が暮れないことを祈りながら、町田青年は再び、本に没頭するのであった。
結局、町田青年は昼寝は出来ず、夕餉の支度にかかるのだが。
■メアリーの にっき■
きょうは ぐーっすり おひるねしたよ!
とっても ぽかぽかで きもちよかったの!
でもでも おきたら おじちゃんが 「ちょっと うらやましい」って。
どういうことなんだろーね? おじちゃんも おひるね したかったのかな?
こんどの おやすみは おじちゃんも ぐーっすり しようね!
あしたもいいこと ありますように!