4月20日
四月二十日。
まだ肌寒さは残っているが、今日はいい天気である。
「おせんたくもの、いっぱい!」
「大分溜まりましたね」
最近何かと干す機会に恵まれなかったので、洗濯機を二回も回して洗濯したのだ。
洗濯物の山を見ながら、町田青年はありったけのハンガーなどを物干し竿に並べる。
「沢山、干しましょう」
「うんっ!」
メアリーは洗濯籠から洗濯物を取り出し、町田青年に渡す。
彼はそれを受け取り、手際良く干していく。
一見メアリーは不要の様にも思えるが、逐一手に取り、吊り下げる為に上半身を動かすのは結構な苦労なので、これはこれで助かっていた。
「ありがとうございます、メアリーさん」
「んー? えへへー!」
お礼に撫でてみれば、何を褒められたのか分からなくとも、取り敢えず喜んでくれるメアリーがいる。
ちっちゃな同居人はとても素直で、大きな同居人はとても頼りになる。
町田青年はそれが嬉しくて、少しだけ笑った。
■メアリーの にっき■
きょうは おせんたくもの ほしたよ!
めーちゃんは おせんたくもの わたしがかり!
おじちゃんは おせんたくもの ほしがかり!
めーちゃんが わたしがかりしてると おじちゃんは ほめてくれるの!
うれしいから がんばります!
めーちゃん せんせーに そのこと おはなししたらね、
「としなのかなー」って いってた!
どういうことだろーね? めーちゃん わかんない!
でも あしたも おてつだいがんばります!
あしたもいいこと ありますように!




