表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
104/326

4月13日


 四月十三日。

 今日も今日とて、新メニューの開発を行う町田青年であった。

 

「今日はこれを使ってみます」

「なーにこれ?」

「カルピスの原液です。桃とぶどう味をブレンドしてみました」


 粘ついた液体をコップに注ぎながら、町田青年は言う。

 昨日とは打って変わって、独特な色合いをしたそれは、サイダーと混ぜ合わさり、薄い白濁液となった。


「さ、お二人共」

「カルピスかぁ、飲むのは久し振りだけど」

「いただきまーす!」


 町田青年の勧めに応じ、三人揃ってミックスカルピスサイダーを飲む。

 飲み干した後の反応は、三者三様であった。


「おいしい!!」

「甘ったる……っ」

「……ぶどう味が強すぎますね。配分を考え直します」


 メアリーは目を輝かせ、夢見は甘さに悶絶する。

 そして町田青年は、眉一つ動かさずに思案していた。


「めーちゃん、これすきー!」

「それはよかった」

「私は苦手かもですね……」

「えぇ。大人の方向けに、次は、もう少し薄めてみましょうか」


 そう言いながら、町田青年はもう一度作り直してみる。

 夏向けのドリンクも、もう少しで出来そうであった。


 ■メアリーの にっき■


 きょうは かるぷすの サイダーを のんだよ!

 にはい! にはいです! ふたつ! いっぱい!

 どっちも あまあまで うまーなかんじ! おいしい!


 なつの おいしい おのみものに するんだって。

 いいと おもうなって めーちゃん いったら せんせーに のみすぎないようにねって いわれちゃった。

 ばれた! はんせい。


 あしたは ちょっと しゅこーを かえるって おじちゃん いってた!

 なんだろね? たのしみだな!

 あしたもいいこと ありますように!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ