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私と創作たちの朧げな或る日  作者: 鈴毬
創作と出会って書き始める迄
5/5

それでも創作は続けたい

 ビルが立ち並ぶ大都会でその威圧的な雰囲気に圧倒されながら、それでも私は仲間たちと切磋琢磨し学んでいった。

 だが、そんな夢もすぐに挫ける時が来た。

 あれは予習をしようとテキストのページを開いた時だった。


(ん、おかしい)


 私は文字が読めなくなっていた。

 視覚では判断できるのだが、脳がソレを認識できない。私はひどく混乱した。そして、友人と夕食を共にしたときもメニューを読むことが出来なかった。


「鈴はどれにするの?」

「あ、あー……同じやつを頼んどいてくれる?」


 こんな会話が続いた。

 それは創作にももちろん影響がでた。自分の書いた文字、打ち込んだ文字を認識することができない。そして、ひどい時では漫画を絵で追うことすら困難になった。


 1年間自分を騙しながら専門学校に通い、更新することなく私は卒業の道を選ぶ。

 その間に文字は少しずつだが読みとれるようになっていった。

それでも体調は悪化し、階段が下れなくなり、まっすぐ歩けずに一人で外出が出来なくなった。


 田舎では絶対の自動車免許も諦めるしかなかった。

 それでもいい仲間と友人に恵まれた。体調のことを打ち明けるとどの友人も否定することなく受け入れてくれた。私は安堵し、感謝をした。


 学校を卒業してしばらく経った時に、鈴毬の創作で面白そうなのあったね、と話してくれる友人がいた。

 私は専門生の1年間、創作のことは頭の片隅にしか置いていなかった。


「なんか作品作ってみれば?」


 友人の軽い一言で私は三度、創作の世界にのめり込む。


――そうだ、創作は歳も性別も関係がない。だったら、自分にも本が一冊書けるかもしれない。


 こうして1年以上前の春、私は自分と戦いながら小説を書いてみることにした。

 数か月後にはこの小説家になろうを見つけ、自分の作品を連載し始めた。

 文字を長い時間読み続けられなくても、きっと小説は書ける。


 小説家になろうの規約は私にぴったりだった。

 厳しすぎず、のびのびと文が書ける。文字数も形式にもこだわらなくていい……まさに理想だった。

 私の国語力としては中学レベルの授業をそこそこ真面目に受けていたレベルだし、難しい小説等は高校から読んだことがない。

 そして静かに連載を始めて約3か月。読者様とユーザー様に恵まれて毎日楽しく小説を書けている。

 そして体調の方も長い療養生活も終わりかけ、仕事もすることができている。

 私はこの先もずっとずっと創作だけはしていきたい。

 プロを意識するのではなく純粋に創作を楽しんでいきたいと思っている。

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