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私と創作たちの朧げな或る日  作者: 鈴毬
創作と出会って書き始める迄
4/5

転落と失墜の狭間に

 高校に入学をしても私は小説の構想を練り続けた。

 ほとんどは吸血鬼のストーリーだったが、学園の話や、ホラーなども練っては自分の中で楽しんでいた。

 そんな楽しい日々を過ごしながら1年が経過したころ、私はある問題を抱えた。


「あれ、おかしいな……」


 そう思うのはいつも昼ごろ。私が顔を上げると同級生たちは筆記具を机に仕舞いランチタイムを始める。


「今日も鈴毬よく寝てんね、オハヨー」


 そうランチタイムに誘ってくる友人たち。それでも私はいつ寝入ったか覚えていない。

 朝のホームワークには起きていたような気がするし、そもそも自分は自力で通学してきたのだろうかと頭を捻る。

 周りには“夜更かししているから授業中にサボっている”とヘラヘラしながら日々を誤魔化した。

 いつしか教師たちは私を起こすことを辞めてしまった。

 高校二年のGWに入る頃には寝入ってしまうと14時間は起きられない体になってしまった。


「せんせい、もう学校には通えなさそうです」


 私は5月の大型連休と共に学校を去った。

 自分の体調に混乱していた。周りもそうだったが、自分が一番混乱していて意味の分からなさにいきなり怒鳴り散らすこともあった。

 平常心でいられない。眠ったらもう起きられないかもしれない、そう思うと悲しさと怒りがこみあげてきて誰彼かまわず当たり散らした。


 それでも平常心な時は創作をして気分を紛らわせた。

 一人で大学ノートに向かう時間が愛おしくて、起きている時間はずっとノートと向き合う日々が続いた。

 そして夏休み前には通信制の高校に通い始める。

 塾のような自由な学校で、私は中学レベルの課題をこなしながら普通に過ごしていた。


 そんな私を心配した親は様々な病院に私を連れて行った。

 医者は病名をはっきり告げなかった。色々な症状があって断定はできない、と。

 この謎の病気の正体がわかるまでは長く時間がかかった。

 そしてその症状と付き合い、完治はしなくともうまくやっていけるようになるまでは学生時代~成人をするまでのすべての時間を使ってしまった。


 それでも真面目に学校には通い、同級生と後れを取らず卒業を迎えることができた。

 あのときに見捨なかった、両親や先生、そして友人たちには本当に感謝している。


 私は周りが大学に行っている間は好きなことをしてもいいという両親の言葉から演技の専門学校に行くことに決めた。

 どうしてもその業界を覗いてみたく、進学を決めた。

 だが、片田舎に住んでおり、毎日早朝に起きることが難しかったために週に一回のコースに通うことになったのだ。

病気のことに関してですが、同じ病名そして病状の方を混乱させないためにも名前は伏せさせていただきます(治療法はまだきちんと確立していないため)。

現在は完全とは言いませんが、相棒のようにうまく付き合い社会人をしています。

語弊ある書き方がありましたら申し訳ありません。

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