表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/13

第11章 決戦

1.


 くく、くくく……

 利次のうめき声とも取れる笑い声だけが、倉庫の壁にこだまする。

「いい推理だ。褒めてやろう。そして死ね」

 利次が腰につけたポーチから取り出したもの。それは、漆黒に、妖しく輝く黒水晶。

「変、身」

 利次が黒水晶を額にかざし、ゆっくり変身をコールすると、黒水晶から禍々しい光があふれ出した。光は炎の蛇の形を取り、宙をうねって利次の腕に、体に、脚に巻きつき、最後に蛇頭が利次の頭部を丸呑みにする。次の瞬間、蛇は四散し、バルディオール・フレイムは変身を完了した。

(そんな――)

 理佐が、がっくりと膝を付き、うなだれる。るいと優菜は理佐を気遣いながらも、その混乱は頂点に達していた。

(うそでしょ? なんであいつが変身してるの?)

(ちょっと待て! もうなにがなにやら)

(しっ!)

 美紀の注意に、るいも優菜も、理佐もはっと顔を上げる。

 高らかな笑い声が、聞こえる。隼人だ。

「何を笑う? さあ、早く仲間を呼べ!」

 フレイムが前に掲げた右手から火球が発せられ、隼人の顔のすぐ左を通過するが、彼はやっぱり動じない。

「呼ぶ必要がない。むしろタイマンにしてもらって、ありがたいくらいさ」

「くくく、タイマンだと?」

 フレイムの嘲笑にも隼人は煽られない。

「ああ、タイマンじゃないと困るんだよ」

 そう言って隼人は、カーゴパンツの右前ポケットを探り、それ(・・)を取り出す。そのまま前にゆっくり突き出し、じゃらりとぶら下げると、フレイムの眼が驚愕に見開かれた。

「いまここでお前を倒せば、あの子が――」

 言いながら振って、くるくると鎖を手に巻きつかせ、その先にあるもの――白水晶を隼人は掴む。

「お前の正体を知らないままですむからな!」

 そして隼人は叫ぶ!

「変身!!」

 隼人が胸の前に置いた白水晶から、光があふれ出て隼人の全身を包む。その光の繭の中から隼人の右手が光を掴み、ぐいと右へ大きく振られる。光は右手に従い、まるでマントのようにたなびいたそれを再び左へ勢いよく腕を振ることで自身の身体に巻き付けると、光は身体の各所で物質転換してコスチュームを形成し、淡い発光を最後に消えた。

「! 黒いエンデュミオール――そうか、きさまが……!!」

「そういうこった」

 ブラックは腰の後ろに取り付けたホルダから、三段ロッドを引き抜き、展長させた。光がロッドに宿る。

「さあ、そのニヤけた面、叩き直してやるぜ!」

 コンバットブーツで大地を蹴って、ブラックは吶喊した。



 隼人の変身に見とれていた優菜は、ややあって真紀と美紀の様子を伺った。

 隼人が女に変身して、同じく女に変身した理佐の彼氏と戦い始めた。自分のゼミ仲間が、自分の想い人が成した行為に、双子は見入っている。

 優菜はるいと顔を見合わせて無言でうなずくと、双子と理佐に気づかれないようにその場を脱した。忍び足で回り込み、街の側に回る。

 静かに変身をコールし2人も戦闘準備を整えていると、密やかながら走る足音が聞こえ、理佐が来た。

(わたしも――)

 白水晶を取り出し変身しようとする理佐をルージュが止める。なぜ、とあからさまににらむ理佐にルージュは背後にある倉庫を、いや、その向こうの戦場で戦っている隼人を親指で指して言った。

「察してやれよ」

 悟って、しゅんとなった理佐の腕を優しく叩いて、ルージュは倉庫の屋根へと飛び乗った。アクアもにっと笑いかけるとルージュに続く。理佐は唇を噛み、うつむいていることしか出来なかった。

 スキルを発動しようとしていたブラックが、増援の登場を見て驚く。物問いたげな視線を向けると、ルージュがやや棒読みで答えた。

「通報があったから。手伝うぜ、ブラック」

 いぶかしげな視線に変わるブラックをあえて無視して、ルージュとアクアは敵に相対する。

「決着をつけようぜ、フレイム」

「今度こそ、その炎を消してあげるよ」

「ふん! 何人来ようと、変わらんな。はぁぁぁっ! リヒューザル!」

 たちまち迫る炎壁を、3人は横っ飛びでかわす。かわしざまに、ブラックの左手からスライスアローが飛ぶ。光鏃は、炎壁を左に飛んで避けたアクアを襲おうとした炎の鞭を中途で切断した。

「ちいっ」

 舌打ちしたフレイムは、両手の平から火球を連射してブラックに猛撃を仕掛ける。右に左にかわしていたブラックだが、ついにかわしきれない一撃が来た。

「はっ!」と掛け声と共に、ブラックが片手で目の前の空間に円を描くと、光がその円をバリヤーとして固形化した。だが即席ゆえ脆く、ダメージを軽減するに留まり、炎がブラックの身体を焦がす。追い討ちをかけようとしたフレイムだが、アクアが接近戦を仕掛けてきたため距離をとり、お互いにけん制しあったまま動かない。

 その間にルージュは炎の蛇を生成していた。自分の攻撃が効かない以上、彼女は足止めに徹するしかないのだ。

「みんな、頼むぜ! フラン サーペント!」

 ルージュの右手から離れフレイムに向かう炎蛇。フレイムが回避のため炎の鞭を作ってアクアに振るう。

 かわしきれずに、炎鞭にしたたかに打たれたアクアがしゃがみこんだその上の空間を狙って、ブラックがスキルを発動した。

「くらえ! ヴェティカルギロチン!」

 ブラックがくっつけた両の手を勢いよく左右に広げると、拳と拳の間に生成された光が刃状に薄く長く伸び、一瞬遅れて前方に飛んでいく。その長さに、左右に避けられぬと悟ったフレイムは、しゃがむことでこれを回避した。立ち上がったところに炎蛇が迫る。

「くそ!」

 フレイムは炎の鞭をふるって炎蛇を捕らえ、振り回した。巻き付かれないための危急の行動であったが、足が止まるその瞬間を、アクアとブラックが撃つ。

「トライアド!」「ラディウス光線!」

 炎のバルディオールに向かって放たれた水槍を、彼女は炎蛇を叩きつけることで蒸発させた。しかし白色光線をかわし切れず、左肩を貫かれたフレイムは苦痛に絶叫しながら前かがみとなった。その光景を見ながら、ルージュは迷う。

(あたしはどうすればいい……? 攻撃は効かないし……)

「クソが! 受けるがいい、この痛みの報いを!」

 痛みと憎悪に顔を歪めながら体を起こし、フレイムがとったポーズは奇妙なものだった。両手を胸の前で組み、神に祈るような形をとる。黒水晶が発光して数秒後、フレイムの頭上に直径1メートルはあろうかという赤黒い球が現れた。

「なんだ?!」

 アクアに負傷を治癒してもらいながらブラックが目を見張る。

「気をつけて! あれ、この間見たのよりずっと大きいよ!」

 治癒を終えたアクアが防御スキルを発動しようとしたが、わずかに遅い。

「ふははは! 死ね! ディスインフェクション!」

 フレイムがスキル名を叫ぶと同時に、頭上の球から炎の柱が吐き出された。柱は一直線に憎きブラック――ではなく。

「ルージュ!」

 悩んでいて状況判断が遅れたルージュに向かう!

 ブラックの対応は速かった。考えるより体が先に反応したとしか思えないスピードでルージュの前に遷移し、自らを盾としたのだ。

 憎悪で赤黒く染められた炎柱が、ブラックの体を捕らえ、焼く。立ちはだかった次の瞬間に出したバリアである程度は防いだものの、ブラックは前のめりに倒れた。

 アクアが急いでブラックのもとに駆け寄り、その2人と、フレイムの間に割り込む形で、我に返ったルージュが入って、牽制の構えを取る。

「ブラック、なんでそんな無茶するの!」

 アクアが珍しく激しい口調でブラックを責めると、ブラックは口を歪ませて答えた。

「……へっ、体が勝手に動くんだよ。……女の子がピンチになるとな」

 聞いて苦い顔のルージュと、

「長生きしないねきっと」と苦笑するアクアと。

 その3人を見据えながら、フレイムが動こうとした、まさにその時。


2.


「もうやめて!」

 理佐が、姿を現した。ちょうど近くにいたエンデュミオールたちの傍を通り過ぎると、そのまま前に進み出て、バルディオール・フレイムと正面から向き合う。

「もうやめて、利次君。変身を解除して、元の姿に戻って」

 荒い息ながら、ようやく片膝を突く姿勢まで起き上がったブラックがその言葉を聴いて、そーっとアクアを見た。

「お疲れさま、隼人君」

 肩に手を置かれ、ガックリうなだれるブラックを尻目に、理佐の、恋人への訴えは続く。

「あなたがしてきたこと、わたしに対してはもういいの。黒水晶を渡して。元の利次君に戻って。お願い」

「元の俺?」

 フレイムのせせら笑う声が、倉庫の壁を震わす。

「これが本来の俺さ。我が敬愛する伯爵様の忠実なる僕、それが俺だ」

 フレイムは左肩を押さえながら、それでも余裕すら見せる。

「理佐、お前も来い。白水晶など捨てて。俺がお前にいつも言っていたこと、忘れたのか? 俺にはお前が必要なんだ」

「嘘だな」

 ここで突然割り込んできたブラックの断言に、フレイムは顔を引きつらせ吼える。

「貴様に何が分かる!」

「蒸発した親父の殺し文句だった、らしいからな」

 ブラックはフレイムの怒りなど見えぬげに淡々と続けた。

「もう一押しで落ちる時、金をせびる時、まだ利用価値があると思った時。魔法の言葉だったみたいだぜ。そう囁かれた後、結局捨てられた女が家に押しかけてきたり電話してきたりして、そりゃあもう大変だったからな」

「理佐、よせ! そんなやつの言うこと、真に受けるなよ!」

「理佐、盗聴されてたことまで許してどうすんの? それじゃ戻ってもまたずっと束縛されるよ?」

 親友2人の説得にもうつむいたままの理佐に好機を見たフレイムが、もう一押しと理佐に囁きかけた。

「そんな薄汚い男の身の上話なんか、なんの参考にもならないじゃないか。そこでわめいているウジムシどもなど、俺とお前の――」

「――って言うな……」

「なに?」フレイムが聞き損ねて尋ねるも既に遅く。

「わたしの友達をウジムシって言うな!!」

 理佐が激昂していた。顔を上げ、涙を流しながら。

「あなたは、わたしの友達を悪く言う人じゃなかった。どんなに束縛されても、それだけはうれしかったの。友達も含めて、わたしを受け入れてくれてるんだと思ってた――」

 理佐は、流れる涙を拭おうともせず、堰が切れたように激しい言葉をぶつける。

「それに、彼は薄汚くなんかない! わたしの、わたしのために戦ってくれてる人に……そんなことは言わせない!!」

 彼女はフレイムに、いや、彼に向かって決別を告げる。

「あなたはもう、わたしの知ってる彼じゃない。バルディオール・フレイムよ! ならば……お前はわたしが倒す!!」

 理佐は腰につけたポーチ――皮肉にも利次とおそろいの――から白水晶を取り出した。

「変身!!」

 理佐の天地を雪の結晶が往復し、エンデュミオール・ブランシュが姿を現す。氷結した涙を振り落とし、ブランシュが右手を高く挙げると、少し上空にまた雪の結晶が現れた。結晶は回転しながら棒状に姿を変えて下降する。手に掴んだ時には氷槍と化したそれを構え、彼女は、彼めがけて突進した。悲鳴混じりの叫び声を上げながら。



 そんなこと、させない。

「え?」彼と彼女の戦いを見守るしかないルージュとアクアに、声が聞こえた。その声は、まだ片膝を地に付いたままのブラックのものだった。そんなこと、させない。

「彼女が彼を殺すなんて、だめだ」

「けど、どーすんだよ」

「――策はあるよ」

 ブラックとルージュの視線を受けて、アクアが策を説明した。ルージュの攻撃は効かず、自分のも決め手を欠く以上、ブラックに攻撃してもらうしかないこと。そのために、奴を2人で足止めする必要があること。

「ブラック。できる?」

「正直に言うと、大技1発分くらいしか体力は残ってないと思う。でも、やるさ」

 君らこそ、大丈夫なのか。そう問いかけるブラックに、2人はもちろんだと胸を張る。

「よし、じゃあ、いこうか」

「はや……じゃない、ブラック」

 ルージュが真剣なまなざしでブラックに語りかけた。

「無茶、すんなよ」

「ああ」

 ブラックの精一杯の笑顔を合図代わりに、3人は動き始めた。


3.


 夜霧が辺りを乳白色へと染めていく中、彼と彼女の死闘は続いていた。

 氷槍の突きを紙一重で左にかわしたフレイムが、返しでブランシュが旋回させた氷槍の石突で負傷した左肩を殴打され、くぐもった声でうめく。また返して逆袈裟に薙ごうとした穂先を、のけぞることでかろうじてかわす。たたらを踏みながら後退したフレイムは右手で作った火球をブランシュめがけて連射するが、ブランシュは難なくこれをかわす。先ほどの痛打で左腕は上がらなくなったらしく、連射もさほどの猛威はない。

「さあ、絶対零度であの世に送ってあげるわ」

 彼女の声にどれほどの悲痛が含まれているか、彼はもはや分からない。

「ふん! ならばこの業火で溶かしつくしてやる!」

 お互いに距離を保ったまま、お互いの持てる最大スキルを発動させる。

「ゼロ スクリーム」「ディスインフェクション!!」

 氷雪と炎、本来なら相容れないはずの2人は、やはり相容れないスキルを互いに相手めがけて放つ。

 白氷球と炎柱は衝突する。いくばくかの押し合いの後、弾けたのは、白氷球だった。炎柱の7割がたまで氷結させたものの、残りの炎柱の灼熱によってそれは幾らも持たず蒸発し、そしてそれはブランシュを襲った。

 ブランシュが悲鳴を上げてその場にへたり込む。その彼女に、彼が上から見下ろして宣告する。

「俺を愛さない女には、罰をくれてやる」

 フレイムの右手に、炎鞭が現れる。それで、自分を捨てた女を打ち据えようというのか。だが、ふりあげたその右腕は、同時にブラックたちの作戦開始の合図ともなった。

「行け!」

 ブラックの号令一下、自身が生成していた夜霧に紛れて、あらかじめフレイムの右後ろに回りこんでいたアクアが目標めがけて走り寄る。対応するために振り返ったフレイムが鞭を横殴りに一閃。そのアクションを読んでいたアクアが炎鞭をダッキングで――避けない!

「なに?」

 炎鞭は猛ダッシュで間合いを詰めていたアクアの胴体に巻きつく。当然灼熱の炎がアクアの身を焦がすはず。だが、あらかじめ自分で身体に分厚く巻いておいたジェルが蒸発することでアクアの身体を守り、アクアにとって、そして、作戦第2弾担当にとっても貴重な時間を稼ぎ出した。フレイムがアクアへの対応に気を取られたすきに、背後にルージュが迫っていた。

「ゴーマー・パイル!」

 自身も炎熱で苦しい中、アクアがジェルをルージュめがけて吹き付ける。なぜか顔にまでべったりとそれを付着させられたルージュは、そのままフレイムに抱きつき、羽交い絞めにする。

「離せ!離せ!」

 ともがくフレイムの眼前で、光が勢いを増す。ブラックが片膝立ちのまま、ラ・プラス フォールトの溜めを開始したのだ。

「うぉぉぉぉ! アナイアレーション!」

 業火がフレイムの全身を包む。それによって、彼を拘束しているルージュを離れさせ、その場から逃れる――はずだったのだが。

 ルージュの全身に付着したジェルが蒸発する。だがそれは、ほんのわずかの時間ながら水蒸気の膜を作り、ルージュを守った。ルージュが炎に耐性のあることも含めて、数瞬、発動までの時間を稼ぐための。

「行っけぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 ブラックの腕から黄金色の光線がほとばしり、紅蓮の炎に彩られていたフレイムの全身をその光が包む。それは善なる者にとっては至福の光であったが、彼にとっては絶望そのものであった。

 炎鞭を切って尻餅をついたアクアと、熱さに耐え切れず手を離し後ろに倒れこんだルージュと、なすすべもなく彼を見つめるブランシュと。彼女たちすべての耳をつんざく絶叫は長く、長く続き、そして不意に途絶えた。

 黒水晶とともにコスチュームも塵と消え、彼が前のめりに倒れこんでくる。その身を彼女は受け止めた。

 静かに、ただ静かに、涙が彼女の頬を伝う。

 そして、彼女の背後でも鈍い音がした。ブラックが、ガッツポーズなのか右拳を握って、倒れていた。こちらは、その身を淡い光で煌かせながらの変身強制解除ではあったが。

「はやと……? 隼人! 隼人! おい! 隼人!」

 驚愕して駆け寄り、まるで取り憑かれたかのように激しく隼人の身を揺さぶるルージュを同じく駆け寄ったアクアが隼人から引き剥がし、その背中に耳を当てる。

「ちょ、ちょっとルージュ! 落ち着いて! ――大丈夫。体力切れで倒れちゃっただけだよ」

「サポート! サポート! おい! なんで来ないんだ!」

「わ! やばい! 通報してないじゃん!」

 涙目で騒ぐルージュと、それをなだめつつ支部に連絡を入れるアクアの騒ぎを背に、ブランシュはただひたすら彼の亡骸を抱きしめ、泣き続けた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ