7話
7話
砲撃隊からの視点
2機の05式は山頂付近の森に隠れ高みの見物をしている。
コックピットハッチを開けて座り込み外の景色を眺めている山本佑河少尉。
隣ではコックピット前に手を寄せてその上でのんびりとしている渡辺瑛少尉の2人の姿があった。
「なぁ…ワッター。隊長さん達は無事何だろうか…」
〈………。〉
反応が無いので山本は右側に居る渡辺の機体を見たらのんびりと昼寝をしている渡辺少尉の姿があった。
「こんな時に昼寝とはね…まぁ命令が来ないし、勝手に動いたら隊長さんに怒られるしな。」
と、平然とスルーして彼はまた景色を見始めた。
〈暇だな…〉
「お前寝てたんじゃなかったのか?」
〈軽く寝かかってただけだ。〉
「まだ何も命令が来てないが…」
〈だけど皆さんバラバラになった挙げ句、ジャミングをかけられるなんて予想外だぜ。〉
「全くだ。」
ジャミングをかけられてしまった今現在はレーダーや通信機器はほぼ使い物にはならない状態であり、さらには部隊がバラバラに散ったまま行方不明になっている最悪な事態。
呑気におしゃべりをしている2人の前にキラキラと光る物体が多数見えたのだ。
「ワッター。何か光ってる物が見えないか?」
〈あぁ…何だろうなアレは。〉
2人は双眼鏡を手にしてキラキラと光る物体を見つめる。
〈メネシスの本隊だ!〉
「俺も確認した。下を見ろ!アレは隊長達じゃないのか!?」
〈なんて無謀な…佑河、援護するぞ!〉
「了解だ。」
2人は急いでコックピットに入り機体を起動させてハッチを閉める。
そして渡辺の05式は155mm留弾砲で隊長達の後方にいるメネシス集団の足止めを行い、山本の05式は対艦狙撃ライフルで突破口を開けるようにメネシス集団を一掃していく。
〈山本少尉に渡辺少尉!砲撃命令は出してないんですよ!〉
「そんな事言われても隊長達の班がメネシス本隊の隊列に突っ込んでるんですよ!」
と山本は返答した時にコックピット内にアラートが響いた。
〈上からだ!〉
「こんな時に…ワッター!隊長達の援護は任せた!」
〈任されたぜ!〉
渡辺は留弾砲での砲撃支援を止めて右肩に装備されているキャノン砲で砲撃を再開するが、敵の数がとてつもなく多い為弾の消費が激しくなかなか突破口を開く事が出来ない。
山本は機体の真横にあるコンテナから120mm高角砲を取りだし対空迎撃を開始。
それと同時にホバートラック部隊が潜伏している山のふもとからもトラックについている機関砲で対空迎撃を開始した。
〈くそっ!切りがねぇ…!〉
渡辺はどうやらキャノン砲だけでは支援しきれないと判断したのか100mm対空機関砲を持ちメネシスの隊列に弾丸を撃ち込み、キャノン砲とのセットで一斉射撃で撤退の支援を行った。
「もう1班は何処にいるかわかるか!?」
〈もう1班?〉
「あぁ…小金井兵長の班だ!こっちでは確認できない。」
渡辺もレーダーサイトで確認しているようだがメネシス本隊付近ではどうしようもないほどの強力なジャミングがかけられていて状況がわからないままである。




