12話
第12話
新人隊員3人が着任してから2日が経過し訓練密度が濃い内容ばかりで隊員達も俺、黒澤曹長もヘトヘトである。
〈今日の訓練はこれまで。明日からは1週間の部隊演習だ…午後は休養を取れ。以上〉
中島中隊長がそう指示すると機動歩兵とホバートラックは野戦基地への帰路に着くが渡辺少尉と杉崎伍長の距離感の遠さはいったい…
気になるけど少尉さん達からは「聞くな」と言われている。
深く追究でもすると危なそうな事くらいは大体予想はついている。
だが気になるのが本音だ。
ピーピーピー
コックピット内に響いたアラート。
それと同時にホバートラックの加夜から中隊全機に向けて通信が入った。
〈前方から熱源反応多数!航空機型のメネシスです!〉
「隊長!!どうするんですか!?」
〈どうもこうもねぇ!迎撃だ。山本、渡辺!援護頼む。〉
〈了解!!〉
〈星川と黒澤は俺に付いてこい!残りはホバートラックの護衛だ!〉
〈隊長!!そんなの嫌です!私も…〉
〈杉崎は黙ってろ!〉
通信が切れ、中島中隊が先行しそれに続き俺と星川少尉は隊長に付いて機体を走らせる。
敵はレーダーでは白い塊となっていて詳しい数なんてわからないが、これだけははっきりとわかることがある。
メネシスの大群であると言うことだ。
こんなに沢山いるのか!?1つの中隊でなんとかなるのか?
とにかく俺は空の敵に向かってアサルトライフルを発砲する。
そして、後方部隊から対空砲火が始まり06式の3機は対空機関砲を装備して近距離の対空目標を叩きつぶす。
渡辺少尉の05式は両肩の高角砲弾を撃ち込み大型重機関銃でメネシスをなぎはらうように撃ち落とす。
「なんでこんなにメネシスが!キリがない!」
目の前に大量のメネシスに対応出来ているはずがなく、足元に着弾した爆風により機体が横倒しになってしまった。
「星川少尉!下、下にも敵が!!」
〈え!?く、くそぉ!〉
「た、隊長!」
俺はパニックになっていた。
敵の数の多さ、強さに圧倒されただ撃ちながら星川少尉の機体へと近づき予備弾倉を手渡す。
〈2人とも退路を切り開くんだ!〉
「了解!!」
〈中隊各機へ。強行突破し戦闘区域から離脱する。〉
中島中隊長が中隊全体に指示をすると各機ホバートラックを援護しながら上空のメネシスに分厚い対空砲火で近づけまいと皆必死に迎撃をする。
数が多く機動歩兵8機ではとても敵わず悪戦苦闘する中隊員達は奮戦し目下の敵を次々と撃破して何とか退路を作るが、敵も思考能力がかなり高くホバートラックを中心に迎撃をしてる機体から先行し退路を形成する三機の機動歩兵へ攻撃対象を変え突撃してくる。
俺は今まで出撃した戦場よりとても過激な戦闘だと感じ、逃げ出したいくらい恐怖感と生きて帰れるかがとてもわかったものではなく死への恐れが思考回路を支配する。
〈黒澤!何をしている!?動きを止めたら殺られるぞ!〉
「っ…!?」
機体に強烈な衝撃に襲われモニターが真っ暗になったがどうやら故障ではなかった。
そして中島中隊長から通信が入ってきた。
〈く…もう俺の事は…わ…忘れるんだ…戦場では生きることを強く…思え…!〉
「中隊長…なんでわざわざ俺を…」
〈ふっ…今は生きる奴も必要なんだ!〉
通信が切れ中島中隊長機が爆散し黒澤機も爆発の影響を受けた。
だが黒澤には自分が迷ってしまったせいで中隊長を死なせてしまったと言う責任感が襲いかかり、どうして良いのかわからなくなっていた。
段々内容が狂い初めてめちゃくちゃになって来ていますが今後も頑張るのでよろしくお願いします。