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11話



第11話


1機の大型輸送機から2機の機動歩兵。

そのパイロットである2人と予備パイロットであろう1人がタラップを降りてくる。


「本日付で第32機動歩兵中隊配属となりました内藤雅司兵長です。」


先頭の男性が挨拶すると後続の女性2人が内藤の前に出て挨拶をする。


「同じく杉崎美咲伍長。」


「小島早紀軍曹です!」


「ようこそ…と言えるほどの状態ではありませんが歓迎します。第32機動歩兵中隊中隊長の中島博樹だ。」


3人は中島に敬礼し「付いてこい」と新人達に声を掛けて簡易飛行場からジープで宿舎へと移動を開始。

ジープが宿舎の前に停まると何やら盛り上がってるような聞き慣れた声がするようなしないような…

取り合えず放置と言うわけで。


「それにしても何もないね…」


「そう言う事言うなよ杉崎。遠足じゃ無いんだから…」


「そんな事わかってるわ兵長」


「ところでこのあとはどうする気だい?」


悩んだ杉崎伍長は隣を歩く小島軍曹に「どうする?」と聞くも彼女は無愛想に「特に予定はない。」と答えると兵舎の自室へと入り込んだ。

杉崎伍長は内藤兵長と顔を合わせ「やれやれ…」と困りつつ互いに苦笑した。

杉崎伍長は小島軍曹と吉山姉妹との共同部屋で、内藤兵長は黒澤曹長との共同部屋で生活することになった。



杉崎伍長は部屋に荷物を置きまだ出動命令などないため彼女は第32機動歩兵中隊の機体格納庫へと歩いて行く。


「ふ〜ん…06の初期型がこんなに沢山…マニアの人が来たら喜びそうね…」


そう第32機動歩兵中隊の中核は06式機動歩兵が正式量産型の初期型であり現在では改良型が量産されたり、初期型を更新したりと未更新の機体は珍しいのだ。


「へ〜嬢ちゃん鋭いね。この中隊の機体はほとんどが未更新なんだ。まぁ05式に比べたら整備しやすいし、スペアパーツの使い回しも容易なんで感謝ですよ。」


コックピットから1人の整備兵が降りてくる。


「へ〜…って05式!?まだ実戦配備してんの?この部隊は!」


「まぁまぁ…台所事情と言うもんで…っと自己紹介がまだでした!整備兵の立川だ。よろしく。」


「あ、え〜と…本日付で配属になりました杉崎美咲伍長です!」


「君のはあの新型の06かい?」


「えぇ…私が戦闘部隊に配属してからの相棒よ。」


杉崎伍長は立川に微笑むと哨戒任務から帰還してきた05式2機がアームに固定され整備兵達が機材を運んだりして忙しそうだ。


「うわ…マジで05だ…凄いわね…この中隊。」


すると整備兵の立川さんが05式の2人を呼び掛ける。


「お前らの後輩だ。」


「実は立川さんの新しい彼女じゃ無いんですか?」


「渡辺少尉違いますよ…」


「相変わらずお前はそういうのに敏感だな。」


「気にするな…でお前は誰なんだ?」


「未だに05式に乗ってる奴にお前扱いなんかされたくないわよ!」


杉崎伍長はまさかの態度を上官に取る。

いきなり態度が変わった目の前の女性パイロットに驚きを隠せなかった。


「おいおい…俺とワッターは少尉だぞ?」


「だから?上官なのに何年も前に第1線を退いた機体って情けないわ…」


「貴様…調子に乗るなよ…」


若干喧嘩ムードになりかけてるところを山本少尉と立川が2人を止めた。

丁度良いタイミグで1人の整備兵が会話に割り込む。


「お取り込み中申し訳ありませんが山本少尉。コレにサインを…」


「ん?あぁ前に言ってたあの件か…了解した。」


渡辺少尉と杉崎伍長は出会った直後からいがみ合ってあるが時間が経てば大丈夫だろう…

まぁそうでなきゃこっち…え〜と第3者とか中隊員が困るんだがな(苦笑)

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