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何事も使い慣れてるのが一番

全然書けない~!!!!

スランプって脱け出せるまでつらい…

side ディス


「なっ!?てめぇ一体なにしやがった!!」


何故か男の右手首から先は消失していて鮮血が周りに飛び散っている


「え?何が…?」


俺はただ目をつむって衝撃に備えていただけなのでわけわからない状況だった


「ぐぅっ!てめぇのその手はなんなんだ!!」


「手?…えっ?」


右手に目線を向けるとそこにあるのは小さな子供の手ではなく、真っ赤な返り血を浴びた五本の鋭利な爪が生えていた。


「…まさか!」


左腕の氷刃で自分の目を確認する。そこには両目とも黒色だったはずが、右目のコンタクトがなぜか弾け飛び、赤色の眼が剥き出しになっていた


(身の危険を感じて勝手に右手が魔族に変化したのか?…こうなると少しまずいが今は好都合だ!)


「これで一気に決める!」


「ちっ!ぐあぁぁぁ!!」


右手を構え相手の背後に一瞬で移動し、相手を斬り裂く。だが慣れない武器だったので相手の首をねらったのに斬った場所は右目だった


(くっ!軌道がずれたか…だが次は確実に決める!!)


敵はまだ右目の痛みに悶えまともに周りを見ていないので今がチャンス。

俺は再び右手の爪で相手を切り裂こうと腕を振り上げる


「はぁぁぁぁ!!」


「っ!?しまった!!」


爪は相手の首筋に少し食い込み、後数ミリで頸動脈まで到達し敵の命を奪う…はずだったが


「ああぁぁぁぁぁ!!」


俺の全身に激痛が走り、その影響で体制をくずし倒れてしまう


(反動!?このタイミングでかよっ…!)


変化が解けてきたのか右手の爪がどんどん縮んでいく


「…はっ、どうやら戦えないみたいだな!今ここでてめぇを殺してやりたいところだが、生憎俺も利き腕を無くしてばかりだからな。今日は見逃してやるよ!」


男は左手で地面に落ちた気味悪い装飾と血走った眼球のような物がついている剣を回収する


(さっきは見えなかったがあの剣は一体なんだ?ただの剣じゃなさそうなのは見た目でわかるが。)


「やっぱ嬢ちゃんみたいな餓鬼じゃこんなところか〜。まぁ俺の右手を消したりしたのは嬢ちゃんで初めてだったし、頑張ったほうだがな。」


「…ぐっ!」


右手の変化も完全に解け元の手に戻ったが、まだ体中が痛いので動けない。皮肉を言われても体の指一本動かせない自分に歯がゆさを覚えた


「その異様な目と爪を覚えておくからな!今度会ったら絶対にこの剣にてめぇの血を吸わせてやるぜぇ!!」


そういうと男は懐から一枚の紙を取り出し、地面に叩きつける。すると一瞬にして男はこの場からいなくなった


(転移の魔法札…追撃は無理だな。)


「情けないな…」


今回の戦いは完全に俺の敗北だ。左手が痺れたのは俺が敵を全員倒せたと油断していたから、目の前まで接近されたのは魔法を放てば確実に殺せると高をくくっていたから。しかも偶然発動したような不安定な力で敵にトドメをさそうとし、肉体を故障して動けなくなる始末。

敗因の全てが俺の過信と油断からきていた。


「井の中の蛙だったわけか…なぁクー?」


〔キュ!〕


「はは、お前正直だな。攻撃を受けそうな時も何もしなかったし、まさか俺にこの事を気づかせようとでもしたのか?」


〔キュ?〕


「…違うのか。でもありがとな。」


〔キュ〜//〕


撫でてやると機嫌が良くなり、目を細めてうっとりとしている。


(この態度だとドラゴンというよりは猫だな。見てると割と和む…。)


「さて、もう動けるしあいつ等の車を追うか。そろそろ行かないと迷子になるし。」


〔キュル!〕


「でも目をどうするかな。このままいったらハーフだとバレるし。」


さっきの変化の際に右目のコンタクトが吹き飛んだので片方の目が赤色のままだ


「仕方ない、服でも巻いて隠すか。」


服を破き右目を覆い隠す。これなら怪我したように見える


「よし、クーしっかり掴まっとけよ。振り落とされないようにな!」


俺は車の進んでいった道路を猛スピードで走っていく










「やっと追いついた。」


走りつづけて二十分ぐらいで車を発見した


「しかしどうやって乗ればいいんだ?」


〔キュ!〕


「飛び乗れ?安直だな…でもそれしかないか。」


走行中の車に近づき跳躍し、屋根の上に着地する。


「レイエル?」


「うわっ!な、なんだディスか。驚かすな!」


屋根からヒョイと頭から逆さまにして挨拶したら怒られた。他にどうしろと?


「いきなり酷いな。必死に敵を倒した奴にそれはないだろ。」


「…そのようだな。目をやられたか。」


「見張りに支障はない。」


「そういう問題ではないんだが、あまり無茶するなよ。」


「わかった。」


「あの〜、ちょっといいですか?」


「なんだ?」


俺が見張りに戻ろうとしたとき後部座席にいるメイリンから質問の声があがった


「え〜と、なんでここにいるんですか?」


「?どういう意味だ?」


「だって飛び降りてから二十分ぐらいたってますよ!どうやって追いついたんですか!?」


「どうやってって…普通に走ってきたが?」


「へっ?そ、そんなのあり得ないですよ!」


「この世にあり得ない事なんて無い。現に俺は此処にいるだろ?」


なんか面倒臭そうな話になりそうなので適当にごまかしておく


「…意味わかんないよ。」


「後は自分で考えろ、じゃあな。」


見張り兼日向ぼっこするために俺は屋根の上に寝転がる


〔キュ〜。〕


「飯の時間だったか。ほら。」


〔キュ♪〕


飯を要求してきたクーに光の宝玉を与える。クーは美味しそうに頬ばっている


「疲れたし寝るかな。もう敵襲も無いだろうし。」


俺は見張りなのを無視して昼寝する事にした。

今日は疲れたしな。










「おい!ディス!!」


「…ん。なんでレイエルが上にいるんだ?」


熟睡してたところをレイエルの怒鳴り声で起こされた。


「ディスがいつまでたっても降りてこないから様子を見に来たんだ!!」


「じゃあもう着いたのか?」


「とっくにな!というか見張りが寝てたら意味無いだろ!」


「あれから襲われてないみたいだし別にいいだろ。」


「よくない!!」


「っ!いきなりなにするんだ?」


銃で頭を叩かれた。ちょっと頭から出血したぞ。すぐに治るから気にしないけど


「寝てた罰だ。」


「幾らなんでも銃で頭を殴るなよ、痛いし血が出たぞ。」


打撲って痛みが鈍いから傷が治ってもしばらく痛むし嫌いだ


「躾は肝心だぞ。特に善悪の区別についてはな。」


(躾って…一応精神年齢二十歳越えてるんだけどな。まぁ外見子供だし仕方ないか。)


「それよりレイエルがここにいるってことはハレスに着いたのか?」


「ああ、もうとっくに着いて今は依頼主の地下車庫だ。」


「意外に早いな。二三日は掛かるかと思ったんだけどな。」


「ハレスに来たことないのか?確かに徒歩はそれくらいかかるが、車なら半日ぐらいで着く。」


「ふーん、来たことないから知らなかった。この国の魔法が発展していることぐらいは知ってるけどな。」


「…ディスは常識が無いのかあるのかわからないんだが?」


「あるような無いような感じ?かな。なんせ引き篭もりだし。」


「はぁ、まぁいい。早く此処を出るぞ。もうメイリン達は行ったし、私達も依頼料を受け取りに行かなきゃならないし。」


「わかった。」


俺は車の上から降りる。ついでにクーは俺の頭の上で就寝中。


「じゃあギルドに行くか。」


俺とレイエルは地下の駐車場を出て行った








side ???


「やっと帰ってきたか…。にしても貴様のその様はなんだ?」


「ちっ!ほっとけ、この陰険野郎!!」


転移で依頼人が指定してきた隠れ家に着いたとたん、仕事仲間の陰険魔法使いが嫌味を言ってきやがった。


「クックック、貴様が利き腕を失うとはな、もう傭兵を辞めたらどうだ?なんならいい就職先を教えてやるぞ?」


まだ部屋の隅で気味悪い哂い声を出しながら嫌味をいいやがる。マジでウゼェ野郎だ。


「そりゃお前もだろ。お前がこの依頼の為に用意した魔法使いどもなんか糞の役にも立たなかったぜ?」


「…なんだと?私を侮辱するのか!」


「事実だからしょうがねーだろ。あんな奴らなんかよりそこら辺の新米傭兵の方がまだ使えるぜ?引退した方がいいんじゃないか”元”魔法教官殿?」


「キサマァァァァ!!」


{ディトゥル・ツィ「止めたまえ。」っ!?」


突如聞こえた声と共に現れた黒い霧が陰険野郎の腕に纏わりつき、魔法の発動を無効にした。黒い霧はそのまま塊になっていき、どんどん人の形になっていく


「…毎回毎回神出鬼没な現れ方だなぁ、依頼人さんよぉ。」


黒い霧が晴れ、そこには全身を黒いローブで包み顔を真っ白な仮面で隠した依頼人が現れた


「フフフ、気にしてはいけませんよ。それより依頼には失敗したようですね。」


「ちっ。」


「くっ!」


「貴方達には多少期待していたのですが、この結果とは…失望しましたよ。」


「「…。」」


(やべぇな。どうやったか知らねぇが魔法の発動を無効にしてやがる…しかも自身の身体を霧に変えられたら物理攻撃も効かねぇだろうしな。)


「本来なら事実を知ってしまった貴方達を消すところですが、チャンスをあげましょう。」


「…チャンス?」


「そうです。小娘の暗殺はこの際諦めます。だから変わりに貴方達にはしてもらいたい事があります。」


そういってローブの中から一枚の写真を取り出した


「この写真の人物を………してもらいたいのです。」


「こいつはっ!」


「おや、見覚えがあるのですか?」


「…俺の手を消失させた餓鬼だ。」


「この餓鬼がか!?」


写真に写っていたのは小さな餓鬼。しかもさっき会った将来が面白そうだと思った餓鬼だった。


「既に会っているなら話が早いですね。それにあなたの手を奪ったのがこの少女なら新しい依頼の内容を達成させるのは一石二鳥でしょう。」


「そうだな、この依頼乗ったぜ!」


「私も乗ります。この少女は研究のしがいがありそうですからね。」


(陰険野郎が興味を持った?この餓鬼にはどんな秘密があるのか益々気になるな!)


「フフフ、では頼みましたよ。」


依頼人はまた黒い霧になり、どこかへ消えていった


「じゃあ奴の場所を調べるか。」


「それは私がしましょう。あの少女の行き先には見当がついてますからね。」


「なら場所がわかったら教えてくれよな!」


「クックック、勿論ですよ。まぁ貴様の出番があるかはわかりませんけどね。」


陰険野郎もこの場から消えやがった


「俺も利き腕が無くなったし、あいつが見つかるまで左手の筋トレでもすっか!」


奴は絶対倒してやるぜ!!




『魔法説明』

{ネクロバースト}

闇系統の初級魔法

使われている陣は円陣

刻まれているルーンは『召喚』『凝固』『腐蝕』の三つ。最大数は四つ

死後の世界でさまよう魂を一時的に召喚し相手に放つ技。この技で放たれる魂の形は全て髑髏の形になっている。

技の通った箇所と着弾場所は腐敗し、周りに瘴気を発生させる。なぜ死後の魂が現世の物質を腐らせるのかは諸説色々ある。


{ヴォルケーノストライク}

炎系統の初級魔法

使われている陣は円陣

刻まれているルーンは『凝固』『分解』『拡大』の三つ。限界数は五つ。

火の上級属性に当たる炎の初級魔法。初級だが下級の火系統の魔法の中級並の威力がある。

巨大な炎球を作り出し相手にぶつける技で、創られた炎球は炎属性の魔力でできている。着弾場所の物質を殆ど溶かし相手に防ぐ術を与えない



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