最近キレることが多くないか?
なぜか最近スランプ気味・・・。話考えてるんだけどパソコンが何回もフリーズして文章が消滅するorz
ドラゴンの名前に関しては次話公開します!!提案してくださった方々には本当に感謝します!!
side ディス
「・・・ちっ!あまりいい依頼がないな。」
〔キュー。〕
俺は今ギルドに来ている。勿論次の依頼を探すためだ。
だが良い依頼の数がかなり少ない。元々この大陸は全ての大陸の中でも魔物が少なく平和な所だ。だから必然的に討伐系の依頼なんてあまり無い。最も多いのは薬草採取などの雑用系が多い。しかし雑用系の依頼は報酬もポイントも少ないのでかなりの回数をこなさなくてはならない。
「・・・しかたがない。もう一つの方を探すか。」
今回は討伐系の依頼よりも護衛系の依頼を探している。その理由は簡単で魔法媒体である『アイギス』に中級以上の魔法を記憶させる必要があるからだ。
『アイギス』は昨日作ったあの手甲の名前のこと。
「何を探している?」
「レイエルか。・・・実は魔法媒体に魔法を記憶させたいんだが、魔導書がある町を知らないか?」
魔導書は簡単に言えば魔法の陣やルーン、どんな魔法なのかを示す記号などがわかりやすく載っている本のことだ。大きな町には必ずあるもので基本はだれでも閲覧できる。
「それなら此処なんかどうだ?」
「護衛依頼・・行き先はハレス!?首都じゃないか!」
「別に問題はない筈だ。この大陸の中心国である此処なら間違いなく小規模魔法から大魔術まで記されている魔導書がある。」
「だがこの依頼・・・ランクAだぞ?」
護衛依頼にしてはかなり高い・・・というよりは高すぎると言ったほうがいいぐらいだ。
「心配しなくても大丈夫さ。元々私が受けようと思って依頼だし。ついでにディスも来ないかと誘っているだけだからな。」
「・・・俺にパーティを組めと?」
「そこまでは言わないさ。ただこの依頼はなにか裏がありそうな依頼に思えてね。・・・少し不安なんだ。」
このときのレイエルの顔は真剣そのものだったがどこか寂しそうに見えた。今の判断は歴戦の冒険者だからこそ感じるものがあるのかも知れない。
「俺が力になれるとは思えない・・・しかしメリットはありそうだな。協力する。」
「・・・ありがとう。」
俺とレイエルは依頼紙を持ち受付に向かった
今は宿屋に来ている
「クイラ。」
「なに?ディスちゃん」
宿屋にはクイラが休憩時間なのかゆっくりとしている
「しばらくこの町を離れるから報告をな。」
「・・・そうなんだ。」
目に見えて落ち込むクイラ
「永遠に会えない訳じゃない。依頼と用事が終われば直ぐ帰るさ。」
「・・・うん!絶対帰ってきてね!!」
「ああ!それとこれ。」
「なにこれ?」
俺は少し小さめの宝玉を渡す。
「お守りだ。もしクイラが危険な目に合ったらこれを握って強く願うんだ。そうすればこの宝玉は一度だけだが力を貸してくれる。」
「でも私魔法使ったこと無いよ?」
「クイラは魔力はある。だが技術が無い。いまより大きくなったら教えてやるよ。」
「約束だからね!」
「わかってるさ。じゃあ俺はもう行くな。レイエルを待たせてるんだ。」
「うん!行ってらっしゃい!!」
「行ってきます。」
俺は宿屋を後にした
「ここが指定された場所だな。」
今いるところは町を出て直ぐのところで、依頼書に指定された待ちあわせ場所だ
「誰もいないみたいだな・・・依頼人ぐらいいて欲しいものだ。」
「依頼人ってあそこにいるんじゃないか?」
此処から一キロぐらい離れたところで大きな怒鳴り声や剣と剣がぶつかり合う様な音が聞こえる
「・・・町の近くで!ディス、あそこへ行くぞ!」
「ああ。」
面倒ごとが多そうな依頼を受けたことを若干後悔しながら俺は喧騒が起きている場所に向かった
着いた場所では死闘が繰り広げられていた。
片方は黒い服に白い仮面を付けている数人の怪しい集団。もう片方は剣や槍を装備している冒険者と思われる二人組とその冒険者が守っていると思われる1人の女の子がいた。
状況は怪しい集団の方が優勢。槍や剣で魔法使いに勝てるはずがないし、冒険者の方は一人倒れている。もし魔剣士や魔槍使いなら魔法使いにも勝てるだろう。しかし冒険者側には魔法が使える人はいなさそうだ。
「ディス!助太刀するぞ!!」
「・・・一応聞いとくがどっちの方だ?」
「勿論、同業者の方だ!!」
「・・・だよな。」
今、確実にこれから嫌なことが起きるような感じがしたが、あくまで予感みたいなものなので止める理由にはならない。
仕方なく俺はレイエルと一緒に怪しい連中の前に飛び出す。
「っ!?増援か!こんなときにっ!!」
冒険者側の青年が身構える。勘違いされたか?
「違う!助太刀にきたんだ!!」
「はっ女子供がなにを!!」
「助けに来たのにその言い草は無いんじゃないのか?」
「うるさい!何もできない連中が来ても足手まといなんだよ!!」
カチン
今言われたくない事を言われていらっときた。
「・・・女子供?せっかく助けにきたのに信用しない上に気にしてることを!!しかも足手まといまで言いやがるなんて・・・覚悟はデキテルンダロウナ?」
なんか最近キレる事が多い気がする・・・まぁ怒らす奴が悪いか
「ディ、ディス?」
「な、なんだこのガキ!?」
更に額に青筋ができた気がするが気にしない
「・・・なぁレイエル?」
「な、なんだ?」
「あの怪しい集団の前にあいつ殺していいかな?勿論間接を全て180°曲げて四肢千切って眼球えぐり出す殺し方で。」
「だ、駄目に決まってるだろ!!私達は助けにきたんだぞ!?」
「・・・そっか。ならあいつらを殺そう。それなら言いよね?」
怪しい集団を指差す
「・・・出来ればエグい殺し方はなしにしてくれ。」
「善処する。さぁ狩りに行こうかな。」
俺はそのまま怪しい集団につっこむ。
後で聞いたが俺が善処すると言ったときの顔は無邪気な子供の顔に見えたらしい。・・・どうでもいいか
side レイエル
「き、君たちは一体?」
先ほどこちらに暴言を吐いてきた若い冒険者が尋ねてくる。
内心で余計な事を!!って突っ込んでいるがどうせ今更何したって変わらないのであえて言わないでおく
「冒険者なんだが、依頼者と待ち合わせしている時に偶然襲われているお前達を見つけたんでな・・・。」
「それはありがとうございます!・・しかしあの子は?」
「あの子も冒険者だよ。・・・そして君なんかより何十倍も強い冒険者だ。」
「・・・失礼ですが僕はあんな子供なんか一ひねりですよ!!」
この青年の自信は何処から来るのかよくわからないが、たぶん実戦をあまりしたこと無いのだろう。現にこの青年の仲間と思われるもう一人の青年はかなり若い者だった。
「まぁ見ておけ。」
ディスは既に戦闘態勢に入っている
{アイスブレード}
「なっ!?上級属性の氷・・・だけど初級か。」
なぜかディスを嘲笑する青年。この青年は上級属性が使える意味がわかっているのだろうか?
それはさておきディスの左手の手甲から鋭利な氷の刃が発生する。かなり高純度の魔力で構成されているようで透き通る様なクリスタルに近い氷だ。
(流石私が見込んだだけはあるな・・・だが戦い方はどうかな?)
私が見た限りディスはある程度体術を知っている様だがあまり実戦はしたことがないタイプだ。そういう人間は咄嗟の判断力が鈍い。
「殺戮の時間だ。恨むならそこの馬鹿に言え。」
青年を指差すディス。そしてディスは数人はいるであろう魔法使いの集団に突っ込んでいく
{ウォーターアロー}
{ファイアボール}
{アースバインド}
{ウインドカッター}
「・・・ただ乱発するだけじゃ当たる筈無いだろ!」
向こうの魔法使いも応戦してくるが高速で駆けて撹乱しているディスには掠りもしない。
「う、嘘だろ?なんて速さだ・・・。」
青年は目の前の光景が信じられないのか愕然としている。無理も無い。自分よりかなり年下のそれも女の子が、自分が勝てなかった相手の攻撃を簡単にかわし、高速移動中に相手を切り裂いているのだ。
「・・・数が多い!一気に倒してやる!!」
{エクスプロージョン}
ディスの周囲が爆発し赤色の炎が噴出した。その爆発と炎で相手の半数以上は焼け死んだ
「「「「なっ!?」」」」
この場にいた全員が驚く。今の魔法は初級だが上級属性の炎!・・・これで私の知る限り使える魔法は三つ。それは世界的に見ても希少な存在だ。人で魔法属性が三つ以上しかも、内二つは上級。こんなに才能があれば確実に優遇される。恐らく魔法学院に通うのも国が援助してくれるだろう。それぐらい貴重な存在だった。
「これで戦いやすくなる!」
{ファイアボール・改}
「ぐわぁ!!」
左手から放たれた火球は敵に着弾し、爆発を起こす。つまりこれは改良された魔法、しかも四つ目の魔法属性。
「さぁ残りはお前ら二人だけだぜ?」
怪しい集団は焦っている様だが逃げる気は無いようだ
「逃げないなら・・・楽に逝かせてやるよ!」
ディスは男の背後に回りこみ背中に手を当てる
{アイスボックス}
「がぁ!・・・・・。」
男は凍りつき大きな氷塊となる。
「後一人。お前は凄惨に殺してやるよ。周りの人達も見たくないなら目を瞑りなよ?」
「ふざけるな!!」
「わっ何するんですか!?」
「貴様!一体何を!!」
「・・・見せるものではないからな。ディスの言うとおりにしただけだ。」
一応私は護衛対象と思われる女の子の目を隠す。
「・・・あっちはいいみたいだな。じゃ、さよなら。」
{ウォータアロー・改}
{アイスボックス}
「合わせて・・・」
{氷結の永棺!}
周囲に発生した無数の水の矢は冷気に当てられ鋭いツララとかす。
「・・・冷たい刃に貫かれ永遠に眠るがいい!!」
「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!」
男の身体にツララが刺さり、その刺さった場所が凍る。そして肉を骨を臓物を順に貫き体外に放出させる。しかも出血するはずの場所も一瞬で凍りつき出血しない。凍傷にくわえ同じ場所を氷ごと破壊されていく男。そして最後はグロテスクな氷塊となり周囲に飛び散った。攻撃の余波で男の周り半径一メートルぐらいは凍りついている。
技の名前のとおり氷の棺に見えた。
「・・・終わったな。割と呆気ない・・・。」
「少しやりすぎだ。この子が見たら気絶するだろ?」
「言った筈だ。善処はするって。実際に何人かは楽に逝かせてやっただろ?」
「それはそうだが・・・。」
(ディスの反応はおかしい。普通この年の子が人を殺したことに罪悪感を持たないなんて・・・。)
このときディスが一体どんな人生を送ったのか私には皆目検討もつかなかった
「それより・・・こいつらが依頼人なのか?」
「そういえば確認してなかった。私達はハレスへ向かう者達の護衛依頼を受けたんだが君達か?」
「ええっと、はいそうです!」
恐らく商人の子供のような綺麗な着衣をつけている少女が答える
「ならこれからは私とこの子が護衛をする。私の名前はレイエル・マリウス。ギルドランクAの魔銃士だ。」
「レイエルってあの『千里眼の眼』の異名を持つ伝説の冒険者ですか!?」
近くにいた青年が驚きの声を上げる
「・・・それは言いすぎだ。千里先など見通せないさ。」
その名前は嫌いだ。その名前を聞くとあの時を思い出す・・・あの忌々しい戦いを・・・
私はしばらく心あらずな状態だった
side ディス
何故かレイエルはボーとしている
(何か言われたくないことでもあるのか?・・・それにしてもこの青年はさっきから言ってはいけないことばっか言ってるな。)
「俺の名前はディスペイア。呼び方は自由でいいがふざけた名前なら容赦なくあそこの死体みたいな状態にするからな。」
「は、はい!じゃあ、え~と、」
依頼主と思われる女の子は俺の呼び方を必死に考えてる。なぜ必死?
「ディスちゃんは駄目かな?」
「構わない。」
「そう、よかったぁ~。」
心底ほっとしたような顔をする女の子
「こちらの自己紹介はすんだ。そちらの名前も教えてくれないか?」
「は、はい!私はメr・・・メイリン・コークスです。」
(絶対偽名だな・・・バレバレだ。)
どうやら女の子は身分か名前を隠さなきゃいけない存在らしい。
メイリンはメガネをかけたできる!雰囲気を出している感じの才女に見えるんだが、性格は落ち着きがあまり無いようだ。髪を後頭部でくくって団子状にしている。中華風?
「僕はアレイス・ビッドナー。魔剣士だ。」
なんと!この駄目な青年は魔剣士だったらしい・・・実力はどうやらひよっこみたいだが。
顔は割と好青年な印象だけど少し態度がでかいというかなんというか・・・とにかく性格のせいでウザイキャラだ。手と足と腰と胴体に鉄製とおもわれる鎧をつけている。腰には剣もあるからたぶんあれが魔剣だろう。髪は逆立っていて針山みたいになっている。・・・本当に性格と顔があってない。
言い忘れていたがこの世界は戦闘する職業(冒険者、騎士など)の人は基本的に鎧や身を守るものをつけている。俺とレイエルは例外だから鵜呑みにしないように。
「・・・イーサ・ブライ。槍使い。」
さっきから一言も喋らないもう一人の青年が自己紹介をした。
この青年は閑黙な性格で容姿は・・・女顔だな。クールビューティな感じ。でも男らしい。こいつもアレイス同様に鎧を着けていて背中に槍と盾を背負っている。髪は肩まであった。
「それと先ほどなくなりましたがレイルン・アース。私達を殆ど一人で守ってくださいました。」
メイリンはつらそうな顔をしてそこで血を流し倒れている老剣士を見る。
やはり死体は見て良い気分にはならない。あ、イラつかせてきた奴とか襲ってきた奴とかは別だ。
「すごいな。そして安らかに眠ってください。」
俺は老剣士に手を備え冥福を祈る。俺だって最低限の礼儀ぐらいもっている
「くっ!」
「ひっく!」
「・・・・・・。」
冒険者二人と女の子は黙祷しながら泣いている。アレイスは歯を食いしばり涙を堪え、イーサは無言で涙を流している。メイリンは・・・普通に泣いてるな。
「・・・悲しんでいるところで悪いがそろそろ出発しないか?いい加減此処を離れないとまた意味のわからない連中に襲われる。」
「・・・そうですね。では私達の車がある場所へと行きましょう。」
車って・・・この子は一体?
俺達は女の子についていき車のある場所まで向かう。
レイエルは車に着くまで終始呆けていた
『魔法説明』
{アイスブレード}
氷系統の初級魔法
使われている陣は円陣
刻まれているルーンは『凝固』『冷気』『鋭化』限界数は五つ。
魔法媒体から氷でできた刃を生成する魔法。
斬りつけた箇所を凍らせることで相手の動きを封じ体力を奪うことができる。
魔力が多ければ多いほど純度が高い氷の刃が形成される。
{エクスプロージョン}
炎系統の初級魔法
使われている陣は円陣
刻まれているルーンは『収束』『爆発』『拡散』
自分の周囲に炎の魔力を集め爆発させる魔法。爆発で発生する炎は相手を完全に燃やし尽くすほど強力な高温を放つ。そして爆発の瞬間に炎の魔力を拡散させることでさらに多い範囲の相手を燃やし尽くすことができる。
『合成魔法』
{氷結の永棺}
『アイスボックス』と『ウォーターアロー・改』の二つの魔法を合わせた魔法。
相手を囲むようにして発生させた無数の水の矢を強力な冷気で凍らせツララに変質させ、相手を貫いていく魔法。
当たった部位を確実に貫通するので肉を、骨を吹き飛ばす。そして吹き飛ばされた体の部位は凍っているので肉塊というよりは氷塊となる。
全てのツララが放たれ終わると、相手は完全に死に周囲も攻撃の余波で凍りつく。その姿が氷の棺に見えるのが名前の由来。
今のところの考案者はディスペイア。