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紫水晶と星の花  作者: 星見七つ
第二章

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お兄様から見る先生



 ユーリス先生からのご連絡は…とっても早かった。


お休みのお話をした、その日の夜に来たのだ。

流石の私も、窓をコンコンと控えめにつつく鳥型の手紙を二度見した。


 と言うわけで、翌朝お母様にお話ししたところ


「あら、良いわね。楽しそうじゃない。第二王子殿下に失礼の無いよう、しっかりとお迎えするようにってエーリクに伝えておくわ」


…と、こちらもあっさりと心良くご了承いただけた。


 今年のお祭りはお父様から任され、お兄様が全面的に取り仕切ることになったそうだ。



 ただ、その数日後に…


「ユーリス殿が領地に来る!?」


とお母様から話を聞いたお兄様が、私の部屋に駆け込んで来られたのは…


ちょっと予想外だったかもしれない。



 魔物対策合同演習の後、お兄様にユーリス先生の印象を聞いたところ。


返ってきた言葉は「なんか怖い」だった。


「怖い…ですか?」


「いや、うん。学園で聞いていた噂と違って、すごくきっちりされた方だし!僕より年下なのにすごいな!って思うよ!ただ…」


「ただ…?」


 暫しの沈黙に不安がよぎる。


「宰相閣下と似ていて」


「宰相閣下…ユーリス先生のお義父様ですよね」


 陛下のお隣に立たれていらっしゃるのを遠目から拝見した時にも、特に似ていると感じることは無かったのだけれど。


近くで見ると似ているのだろうか?


 でも、先生は宰相閣下と血の繋がりは無いとのことだし、お兄様もそれはご存知の筈。


「うん。ニース先輩やエディリーン嬢より余程似てる。なんて言うか…こう、雰囲気が!」


「雰囲気…」


 ニース様は大分前にお会いしたことがある。

お兄様と仲が良い、アクベンス侯爵家の嫡男でユーリス先生の義兄に当たる方だ。

エディリーン様は先生の義姉様のお名前だろうか。


「宰相閣下はどんな方なんですか?」


「目が細い、常にニコニコしてて何考えてるか分からない。底がしれない」


 に、似てるかな?

先生も朗らかな、よく笑う方だけど意味が違うような…?


 以前お会いしたニース様は宰相閣下に似て目は細めだったけれど、ほわっとした和やかな方だった。

私としては宰相閣下よりニース様に似ていると言われた方が納得できそうだ。


「あと、路地裏の怪しい店でヤバい薬売ってそう」


「宰相閣下のお話ですよね?」


 お兄様、それはもうただの悪口では…?


お兄様の宰相閣下に対する印象に困惑する。

私は先生に対して「何を考えてるか分からない」とは思った事はないし…


「似て、ますか…?」


「似てるよ。フィリリアはユーリス殿に先に会ってるから平気かも知れないけど、僕は宰相閣下に会った方が早いから」


 私も宰相閣下にお会いすれば少しはお兄様のおっしゃることが分かるのだろうか?


 ユーリス先生からお聞きした話では、ちょっと非情な…怖そうな印象だけど。

でも、先生は宰相閣下を信頼されているようだった。


「ユーリス殿は嫌いじゃないけど、なんかよぎるんだ…ユーリス殿に会うと宰相閣下が!」


 …とりあえず、お兄様が宰相閣下を苦手としていることだけは分かった。

と言うより、それしか分からなかった。


 先生とアシュレイ殿下は私と同じく領地の邸に一泊する予定なのだけど…大丈夫かな、お兄様。


 来賓の方々は領地にある別館にお泊りいただくことが多いのだけど、


「アシュレイ殿下の警護面も含めて、人の出入りが限られる本館にお泊りいただいた方が良いだろう」


とのお父様の決定だ。


 あとお兄様、ユーリス先生の来訪に動揺されて忘れていそうでしたけど、領地にいらっしゃるのは先生だけじゃなくてアシュレイ殿下もご一緒ですよ…。



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