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紫水晶と星の花  作者: 星見七つ
第二章

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3年目になりました



 魔物対策合同演習から1年が過ぎ去り…

ユーリス先生との授業も3年目に差し掛かり、学院入学も近づいてきた。


 今はあの時の演習で見た、障壁で相手の攻撃を返す練習をしていて…


「あっ」


 アシュレイ殿下と打ち返し合っていたボールを…遥か彼方へ吹っ飛ばしたところだ。


「フィリリアー!手で角度を作ると良いよー。イメージしやすくなるからー」


 少し離れたところで見守ってくれていた先生から声が掛かる。


 先生の方を見ると、パッと開いた手の上に先程私が吹っ飛ばしたボールが出現する。


「はい!」


 先生に答えると、再びこちらへ投げられたボールをアシュレイ殿下の方へ打ち返す。


 よし!今回は狙い通り!


「さっきのでアシュレイが10点、フィリリアは8点だからねー!」


「「はーい!」」


 ちなみに、これには後に残している本日のデザートがかかっている。

食い意地を張る気はないけれど、1年先に魔法を習っている身としては何としても負けるわけにはいかない。


 どうにか巻き返さなくては!




「結果を発表します」


 そう言って、先生が手に持っていた果物にサクッとナイフを入れる。

私とアシュレイ殿下に手渡されたのは…綺麗に真半分になったものだ。


「2人とも良い勝負だったね」


 どうやら結果は同点だったようだ。

後半戦、結構頑張れたと思ったんだけど。

巻き返す事はできても、逆転とまではいかなかったらしい。


「それにしても、この果物面白い見た目してますね」


 アシュレイ殿下が半分になったものをまじまじと見ている。


 …それ私も思ってました。


「だよね、今回はちょっと見た目で選んでしまった部分があるかな」


 本日のデザートもすっかり恒例になりつつある、先生の遠征先で買ったお土産である。


「なんかこう…トゲトゲしてますね。痛くはないですけど」


 外側にある意外と柔らかなトゲをふにふにとつつきながら、私も感想を述べる。


「確かに痛くないですね。見た目はなんか強そうなんですけど」


 そう言うアシュレイ殿下も、トゲをさわさわしていた。


 ユーリス先生もアシュレイ殿下も何故か強そうな見た目のものに興味を示す事が多い気がする。

この間もアシュレイ殿下が森で見つけたツノのある昆虫で盛り上がっていたし…好きなのかな、強そうなやつ。


「味は意外とサッパリしてるよ。柔らかいからスプーンで掬えるし。はい、どうぞ」


「「ありがとうございます」」


 手渡されたスプーンで掬うと、確かに中の実をすんなり掬える。

見た目はビビットな色でトゲトゲで強そうなのに意外と柔だ。


「サッパリしてて、食べやすいです」


「ですね」


 私が感想を述べるとアシュレイ殿下が続く。


 飛び抜けて美味しいとは言えないが、クセが無くて食べやすい。

苦手な人は少なそうだ。



「そうだ、その…実は先生にお願いがあって」


 トゲトゲした果物を食べ終わったあたりで、今日中に言っておかなければ!と思い、意を決して先生に声をかける。


 今まで無かったことなので、き、緊張する…。


「2日ほど、お休みをいただきたいのですが…!」


「え!??」


 先生よりも先にアシュレイ殿下が驚愕の声を上げる。


 それもそのはず、私はこれまで先生の授業を休んだことは殆どない。

多少体調が悪くても王宮に行こうとしてロアナに阻止され、一日中張り付かれていたことがあるくらいだ。


 ユーリス先生の授業をお休みするのは大変心苦しい。

でも、他の講師方にはもうお伝え済みだし…後には引けないのだ。



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