表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

はじめまして、私、忍者です

作者: 葉沢敬一

毎週日曜日午後11時にショートショート1、2編投稿中。

Kindle Unlimitedでショートショート集を出版中(葉沢敬一で検索)

 その男は出会い頭こう言った。


「はじめまして、私、忍者です」

「えっ?」

「えっ?」

 僕は戸惑った。隠れてるから忍者というのではないか。


「忍者って、言って良いんですか?」

「マズいですかね、やっぱり」

「ふつう、裏方さんというか隠れているものと思いましたが」

「そうですねぇ。ちょっと今の無しでお願いします」

「秘密にしておきますが、私はどうなるんです?」

「知られたからには生かしておけません」


「そんな無茶な。あなたのミスでしょ。責任取ってください」

「責任取って殺します。組織を背負っているので」

 無茶苦茶だ、この忍者。忍者は、背中に背負っていた忍者刀をスラリと抜いた。


「まあ、待ってください。話せば分かる」

「粛正しますっ」

「お前、左翼の忍者か?」

「しまった。ますます生かしておけない!」

 忍者は袈裟懸けで切りに来たのを、手に持ってた傘で受け流す。


「何奴、ただ者では無いな」

「学生時代、剣道やってたもので、多少心得が」

「ネトウヨだな!」

「なんでそれで決めつける。左翼の悪い癖だと思いますが」

「問答無用!」

 勝手に決めつけて激高するのはネット左翼の悪い癖。


 困っていたところに、丁度パトカーが来た。僕は大声で叫んだ。

「お巡りさんー助けてください!」

「何を、あっ!」

 忍者は素早く逃げ出した。


 警官が来て事情聴取。

――ああ、あの人ね。近所のトラブルメーカーですよ。以前捕まえたんですが、お仲間がプラカード掲げてマスコミに通報して釈放要求してきました。微罪だったので起訴できなくてね。

「でも、刀振り回してましたよ」

――模造刀です。本物だったらあなたの傘なんて一刀両断されてますよ。


「ああ、確かに」

 自称忍者だったが、中身は只の変質者だったか。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ