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「は?いまのなんだったんだ。てかなんで俺家にいるの?」


 ダンジョン神とやらの声を聞いていた。そしたら気づいたら家のベッドの上にいた。


「まさか夢だったとか?」


 夢にしてはなんだか凄く鮮明に覚えているが、、



 頭を悩ませていると飼い猫のスコ太郎がすりすりと頭を足に擦りつけて甘えてきた



 「どうした?ご飯が欲しいのか?」



 【そうにゃ。まぐろのちゅーるが食べたいにゃ!】



「まぐろのちゅーるね、、じゃあ取ってくるよ、、、え、は?何て?」



 【だからまぐろのちゅーるが食べたいにゃ!】



「いや、待てなんでスコ太郎が喋ってるんだよ??」



 朝、家を出る時は会話出来なかったのは間違いない。床に転がって眠たそうな顔をしてにゃーと鳴いていた。


 そんな普通のクリーム色をした折れ耳スコティッシュのスコ太郎との会話ができてしまっている。


 思い当たることはあのダンジョン神が言っていた力のうちのダンジョンマスターもしくは願いを叶えるスキルの2つが何らかの影響を及ぼしているのかと思うが。



 将来は猫を幸せにできる仕事を就きたいと思っていたからこれが夢ではないのなら嬉しい凄く。

 

 でも、願いを叶えるスキルが猫と会話するスキルならちょっとしょぼくないか?



 【あ、そういえばにゃ!さっき知らない人が下にいたにゃ!友達かにゃ?】




 スコ太郎のそんな言葉を聞いた俺は悪寒がして慌てて下の階に降りていく。


 泥棒か何かいたらもしかしたらやばい、、、。



 そこで用心のために階段を降りた先に置いてあるコードレスの掃除機を右手に持ちリビングのドアを開けた先には人らしき者がいた。


 

 ロボットと人が混じり合ったような無機質の生命を感じられない何かが立っていた。



 「あんたは誰だ!?」



 ブィーンと掃除機の音で威嚇しながらそう問いかけた。


 『私はーーーロボットNo.ーーー。あなた様のダンジョン生活をーー神より派遣さーーーーーた」



「悪い。掃除機の音で聞こえなかった。電源切ったからもう一度言ってくれないか?」



  『私はダンジョンロボットNo.222。あなた様のダンジョン生活を支えるために神より派遣されました」

 


 ダンジョンロボットと名乗るやつが目の前に現れた訳だがいったいどうしたものか。とりあえず危険は無さそうだから邪魔な掃除機を立て掛けて頭を整理させよう。



 ①ダンジョン神がこの世界の神に代わった。

 ②ダンジョンマスターと願いを叶えるスキルを授かったらしい。

 ③ダンジョンロボットが派遣されてきた。


 今分かっているのはその3つ。なにこれラノベか漫画の世界か?

 俺も猫の漫画とか読むからある程度はそういう創作物に関心はあるけどちょっとついていけない。このロボットは青い猫型ロボット的なやつだと思うことにした。



 現実逃避最高。



 「それでダンジョンロボットさんは何ができるんだ?」



 『まずダンジョンについての説明をせよと神から命令をされております故に説明してもよろしいですか?』



そしてダンジョンロボットは淡々と男か女かも分からない中性的な声で説明を始める。とりあえずメモするためにスマホのメモ帳に殴り書く。




 ・ダンジョンは10日後に世界に開放される。

 ・ダンジョンコアが破壊されるとコアを破壊されたダンジョンは全て破壊した者の支配下に置かれ逆らうことができない。

 ・自身のダンジョンのコアを自陣の勢力が破壊することはできない。

 ・初期のダンジョンポイントは1万ポイント。

 ・ダンジョンコアで様々なことができる。



 とロボットが説明してくれた。ニュアンスは間違っていないと思うが。もうこの夢が覚めてはくれないことは分かってきた。


 まず気になるのはダンジョンコアを破壊されたら支配下に置かれるということだ。


 ダンジョンコアを破壊されたら俺はどうなるのか死ぬのかも不明だ。それが分からないと怖い。


 「ダンジョンコアを破壊されたら具体的にはどうなるんだ?」



『ダンジョンコアを破壊した勢力に取り込まれます。そうなりますとダンジョン内の全ての生物、物の権利が奪われてしまいます。それはダンジョンポイントであっても変わりはありません』


 

 「じゃあもし強いやつのダンジョンマスターに負けて支配下になった場合もしそいつが悪人だった場合、俺に死ねとか命令したら死ぬのか?」



 『その認識で間違っておりません。ダンジョン内ではダンジョンマスターが絶対的に権利を持っているためどんな命令にも従わなければなりません。そのため絶対にダンジョンコアを破壊されないことを推奨いたします』



 「なるほど理解したありがとう」



 10日後までにダンジョンが破壊されないようにしなきゃいけないってことだ。亡くなった両親が残してくれたこの家とスコ太郎だけは絶対に奪われてはいけない。



 その気持ちだけでやる気がでてきた。


 

 ロボットの説明にあったダンジョンコアに触れてみようと思う。


 ダンジョンコアらしきオレンジ色に輝く水晶に手をかざすとゲームのようなメニュー画面が視界に広がった。


 ①勢力確認

 ②ダンジョン運営

 ③ダンジョンガチャ



 の3つが書かれてある。まずは①の勢力確認を押してみると今所持している物や配下などが詳細に書かれてあった。ロボットとスコ太郎も配下に登録されており、スコ太郎のとこには昼寝とちゅーるが好きとかが書かれており、この猫は戦闘では絶対役に立たないのがよくわかった。



 ②のダンジョン運営を押してみると、設備の追加や変更、購入、モンスターの購入などのダンジョンで出来ることはこの画面で行うらしい。モンスターの枠を見てみる。



 ゴブリン

 コボルト

 スケルトン

 オーク

 ハーピー

 カーバンクル

 ゴーレム


 などといったモンスターが表示されておりモンスターによって購入するのに必要なポイントが違うみたいだな。ゴブリンなら10Pでコボルトやスケルトンは20P、ゴーレムは5000Pもする。ドラゴンだとポイントすら桁が大きすぎて表示されないみたいだ。


 

 とりあえず強くて害の無さそうなモンスターを購入したいと考えている訳だが何がいいか。


 

 ハーピーとか可愛くて強そうじゃないか?



 女性の半人半鳥。大きな羽で空を飛び、鋭い爪で獲物を狩る。歌が得意。


 3000ポイントで購入可能と表示されている。初期ポイントが1万だからなかなか高く感じるが空を飛べるってのはすごい武器になる気がしたから直感を信じて買うことにした。






 


 




 

 

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