表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

五月闇

作者: たかな

先生、先生おきてください…あ、よかった…。

そんな驚いた顔しないでくださいよ。

え?ああ、私ですか?

そうですね、いつもこのバスで帰るんです。

そして、いつもこの一番後ろのドア側のこの席に座ってるんですよ。

だって荷物が置けて便利じゃないですか。

女の子の鞄の中って、ドラえもんの四次元ポケットみたいに

いろいろなものが入ってるんですよ。

本物みたいに重さがなければいいんですけどね。

…あ、うん…。教科書とか入ってない…。

ごめんなさい。今度からちゃんと持ち歩きますよー。


…雨ひどいですね。先生傘持ってきてないんですか?

仕方ないなぁ…。ほら、これ貸してあげます。

私折りたたみ持ってきてるんで、これがないぐらい平気ですから。

うーん。貸した傘…ちょっと先生には可愛いすぎますね。アハハ。

やっぱりこの折りたたみの方かしますね。

あ、別に返すのはいつでもいいですから。



先生、私…こわいんです。

バスに乗るたびにね、この真っ暗な道をこのバスが走ってる間、

このまま、まるで地球のブラックホールに吸い込まれて、

ちっぽけな塵みたいになって、パッてまるで電球を消すかの様に消えちゃうんじゃないかって。

そして私なんていなくなったかの様な扱いを受けちゃうんです…。


先生。

そろそろ着きますね。

一緒に降りてくれますか?



私ね。先生のことがすごくすごく好きでした。

あれ?せーんせ!ほら、こっちこっち!

もう、直ぐに離れようとしないでくださいよ。

他に降りた人なんていないんですから。


前にもね、私先生のこと。

あのバスで何度か見かけたんですよ。

そう、あの時。今みたいな陰険な雨が降っていたあの日にも先生がバスの中にいたこと。知っていたんですよ。

でも、すごく疲れた顔していたから…今日みたいに声かけなかったんです。

で、私が降りた後、先生も降りたじゃないですか。

実はすごくドキドキしていました。


先生、覚えていますか?

ここですよね、先生が私を

先生が私を犯した場所。

そして先生が私を殺した場所。

もう27年も前の話になるんですね…。

私、いまだに見つけてもらえてないんです。

先生にもう一度会いたかったから、わざと見つからないように、

こっそりこっそり隠れていたんです。

よかった、また逢えて。

先生。愛してる。



雨が上がった後には古ぼけた赤い傘と、

小さなウサギと水玉の柄の傘のみ残されていた。

辺りに茂っていた陰鬱な木々は、艶やかな水を湛え、夏の香りを運び始めた。

いやぁ…30分程度で書き上げて

そのまま見直しとかしてないんです…

あまりいじるのがちょっといやだったもので…

ほんと駄文ですみません…。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] とても深いですね この話に出てくる場所には行きたくないって 思いますね そのくらい怖いなって思いました
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ