プロローグ前編 白井源示朗
初めまして!
小説初投稿です…どこまでやれるか不安ですが、完結はさせたい…
少しでも面白いなぁと思われるような作品を作りたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
※完全な作者の趣味で書いておりますので・・・添削が少しばかり多くなります。ご了承ください。
…ツイッター始めました…
返信とかはあんまり出来ませんが、更新情報とか、事前に載せたいとおもってます。
@fantasyisekai
近所のスーパーで買い物に来ている俺、白井源示朗は今、特売品をしこたま買い込み、金欠な一人暮らしというモノに備えていた。
「コメは実家から送られてくるし…野菜と肉も買ったし今日は一人鍋かな……」
経験がある人にはわかるだろう。どうにも一人だと独り言が多くなってしまうものなのだ。
「さて、帰ろうかな。」
そう独り言を漏らし、愛用の自転車にのる。いわゆるママチャリというやつだ。籠はでかいし、ものがたくさん載る。とても便利なのだよっ。
広い通りを抜け、裏路地に入る……着いた、ここが俺の住んでいるぼろアパート「まつのき荘」だ。
その外観はまさしくぼろアパート。2階への階段は錆び付いていて、塗装も所々剥げかけている。
「今日は楽しい一人鍋~♪」
一人で悲しくなってこないかって?悲しいよっ。だから気分を盛り上げているんだろう!?……まぁ、彼女もいないし、貧乏な大学生なんてこんなもんだ。
自分で言っていて少し悲しくなったが、俺はいつも通り、このぼろアパートの塗装が剥げている扉の取っ手つかみ、ギィ、と開けた。
そこに待っていたのは……唐突な変化。
視界が真っ白にそまる。
「は?………え?………ここは、どこだぁっ!?」
記憶喪失になった人のように、俺がつぶやくのも無理はないだろうと思う。
真っ白。そう、俺は今真っ白い空間の中に居る。
意味が、分からない。
一瞬俺は呆然としてしまったが、こういう時にこそ冷静になるべきだ。
記憶が本当に飛んでいるかもしれない。
「思い出せ……俺は何をしてた?」
確か今日は休日だったはず。家ですることもなく、近所のスーパーで特売品を買ってきたはずだ。玄関をくぐって……それから?
そこで俺は気付いた。ある重要な事実に。
なんと、両手にあったはずの重さがなくなっているではないか。それはつまり……、
「あ!?野菜も肉もない!!俺の食糧どこ行った!?」
そう、スーパーで買ったモノがまるごとなくなっているじゃないか!
なけなしの金を使ってせっかく買ったのに……愛用の買い物袋も、あるはずの野菜や肉もすべて消え去っていた。
スーパーの袋をどこへやってしまったのか、俺がなんとか思い出そうと、混乱する頭を必死に振り絞っているとき、「それ」は突然現れた。
見たこともないような長い金色の髪、薄布に包まれた豊満な胸、六枚の金色の羽毛に包まれた羽、やわらかさが伝わってくるがしっかりしている肢体……そう、美しい女性というよりはどこか神々しい『女性』がそこに居た。
「白井源示朗さん。あなたは転生の『バグ』に巻き込まれてしまいました。」
『女性』はどこまでも事務的に、無表情にそう言葉を紡ぐ。
俺は意味が分からない。今の俺の顔を鏡でみたら『意味不明』という言葉が顔に書いてあるだろう。
「あぁ、説明がまだでしたね。あなたは死亡しました。通常の死亡方法……であれば問題なくあなたの人格は消え去り、次の転生先への糧となる予定でしたが、あなたは、『通常』ではない方法で死んだのです。」
「………え?」
俺の頭はどうやらイカれちまったようだ。




