鮮明な記憶。
自転車で細い坂道を登ろうと、少し前からスピードをつけてこいでいたんだ。
歩行者なら、二人歩くのがギリギリなそこは、スピードをつけて登ったら危ない。そんなことは、わかりきっていた。
でも、"いつも"大丈夫だったから、"今日も"大丈夫だと思い込んで、いつものようにスピードをつけてこぎだしていたんだ。
そして案の定、問題が発生した。
坂の上から子連れの女性がおりてきていたのだ。
途中でブレーキを踏んだから、自転車はすぐにとまり、相手にケガをおわせることはなかった。
けれどその時、子供のまえに立ちふさがるように身構える母親と、怯えた様子の子供の目は、今も鮮明に覚えている。
読んでくださって、ありがとうございました。




