愛してるから。
岩永の案内で、タクシーに分乗して市内を、移動する一同
(どこ行くんだろ?また、お墓の方だ・・)はるか
「あれっ?また、昨日のお墓だ・・・」はるか
「うん。こっち・・・」岩永
後ろのタクシーに乗る、あきなと、かおり
「もしかして、もう一人の田代さんの・・お墓?」あきな
「どっちにしろ、明らかにおかしい・・・」かおり
だが、墓ではなく、途中から別の道へ
「あれっ?・・・病院の、裏口・・・」はるか
「うん。みんな、入って・・・」岩永
しばらく、歩いていく。
みな、うすうす気づく。ここが、精神病院だと・・・
いたるところから、奇声が聞こえてくる。
隔離された部屋。鉄格子。
奥に進んで行き、岩永が、立ち止まる。
ガラス張りで、隔離された部屋の前。
「・・・髪も、ぐちゃぐちゃ・・・女の人・・反応もしない・・
明らかに、脳障害?視点も合わないし、ヨダレ・・・」はるか
「うわああああんんんん」突然号泣しだす あきな
(うそっ?まさか!?)かおり
「待ってて・・一人づつじゃないと、駄目だから・・・」岩永
そう言って、ガラス張りの部屋に入って行く岩永
車椅子に腰かけたままの女性は、僅かに反応したような・・・
女性に近づき、ヨダレを拭いてやり、髪を梳かす岩永
話かける岩永が
「・・ねぇ・・・終わったよ。六本木戦争。あきながキム殺してくれてさ・・
中野さんは、もう、戦闘の意思は無いし・・・
でも、田代さんの事は、まだ狙ってるみたい。」岩永
ここで、みんな、確証に変わる。田代と言った・・・岩永が・・・
「うぐっ・・生きてるのに・・・こんなに・・悲しいなんて・・」はるか
「うぐっ・・・これが・・伝説の・・女帝さんの姿なんて・・」かおり
皆、口には出せないが・・汚い・・
そう感じてしまう、そう感じてしまった、己の小ささ。
涙が溢れ出す。せつないと、言うか、岩永の愛に。
地位も、金も、美貌も、すべて欲しいままにした東京の女帝。
記憶も、未来も、何もかも失ったが、一つでけ、一番の物が残る。
・・・永遠の愛・・岩永・・・
(おっ・・お母さんなの?・・・)涼太
あきなは、崩れ落ちたまま・・・涙が止まらない
話かける岩永
「だけど、大丈夫だよ。俺が、直接伝えるから。真実を。
もう、狙わないよ。田代さんの命。
・・遅くなってごめんなさい・・
・・・だから、もう、ゆっくり・・・・そして・・」
少しの間
「ずっと・・っ・・側に居て・・・っ・・愛して・・るか・・ら・・
うわあああんうわああああんうわあああん」言葉に詰まり、号泣する岩永
全員号泣する。涙が、止まらない。
あの、女帝が、こんな無様に生きている。
無地の地味なジャージの上下
ズボンの膨らみ・・きっとオムツだと容易に推測できる
何の反応も無い。車椅子にチョコンと腰かけたまま。
ただヨダレを垂れ流すだけ。
しばらく、田代と、抱き合ったあと、出てくる岩永
「涼太、お母さん・・・もう、意識は、ないけど・・・
脳障害。記憶も一切無い。それでも、お母さんだから、
抱きしめてあげて・・」岩永
「・・・・は・・・ぃっ」もう、言葉も出ない涼太
部屋の中に入り、抱きしめ、涼太の号泣する声が響く
「おかあさんっおかあさんっわぁぁぁあああ」涼太
それでも、何の反応も無く、ただ遠くを見てるだけの田代
はるかと、かおりは、寄り添いあい、泣いている。
一人じゃ、立ってられない。
「あきな・・」岩永
「・・うぐっ・・・・・はいっ・・」あきな
「お姉ちゃん。俺と、付き合ってた方の。本物の女帝。
やんちゃな方。多分あきなが、エッチした方かな。」岩永
「・・うぐっ・・うん。・・・分かった・・・感じで・・
いつから?・・私知らなかった・・・」あきな
「第一次六戦。あきなも、参加した・・
あの時、途中参戦して、頭殴られて・・・
でも、お腹の中の涼太は無事でさ・・・
だんだん、薄れ行く意識の中で最後に、俺に手紙残してくれてね。
もう、涼太生まれる前から、ほとんど意識なかったみたい・・
まともに、意識があったのは、滝部さん殺した時が最後だったみたい
それからは、変わりに真面目な妹さんが、田代さんに、なり変わって
でも、そうせいで、撃たれてさ・・あのお墓は妹さんの
あきなが、DNA確認したやつね」岩永
「妹さんが、田代さんをここに?」あきな
「だね。少しでも、裏をかくように・・お墓の近くの病院に・・
途中まで、尾行されても、墓参りくらいに思わせるように・・
それから、妹さんも、亡くなって・・それからは・・ほらっ!」
岩永が、目線を、あきなの後ろに・・
「えっ?・・・八代?初代横爆・・」あきな
「うん・・久しぶり・・隠しててごめん・・完全終結するまで
門外不出の超秘密事項だったから・・・狙われるから・・」八代
「最後の田代派だね・・金山君の子分だったから・・
楠木と、付き合ってたんだっけ?」岩永
「はいっ。・・楠木が死ぬ前、少しだけ・・」八代
「あの金庫に、言ったら、手紙が、あってさ・・・
ここの病院も書かれてて。来たら、この、八代って子が居てさ・・
全部説明受けて・・・でも、まだ、キムが生きてたし・・
中野さん狙ってたし、誰にも、言えずにさ・・・」岩永
「うん・・もし、私が、知ったら、ちょいちょい来て絶対バレちゃう
・・・けーさんは、我慢できずに、よく来てた?」あきな
「一年に、一回。だから、よく、あきな、髪の毛見つけたね」岩永
「本当だ・・・へへ・・・てか、私も抱きしめていい?」あきな
「うん。仲良かったしな・・
それと・・・
別れられないや・・・・愛してるから・・
ごめんっ褒美あげれない。」岩永
「ばかっ・・でも、はるかは、ちゃんと、愛してあげなよっ」あきな
涼太と変わって、あきなが入り、抱きしめ号泣する
「かおり・・・」岩永
「くだらない事は、もうしちゃだめだよ」岩永
(全部知ってるんだやっぱり・・)はるか
「ぶわああああああ~ん。ごめんなさい。うわああん」かおり
「はるか、ごめんね。隠してて・・それに、
・・・・・はるかより、・・多分、愛してる。
それでも・・・はるかが、居ないと・・・俺が・・・
真っ直ぐ歩いて行けないから・・・・
・・お願い・・・ずっと側に居て・・うっ・・ぐっ」
歯を食いしばり、声を押し殺そうとするが、
めいいっぱいの涙が止まらない岩永
岩永を、抱きしめるはるか
「うん・・・うぐっ・・・ずっと、側にいるよ・・うぐっ・・」はるか
思い出す・・・岩永が、あの海で、本当に、さみしそうだった事・・
手紙を捨てて大号泣してた事。
そして、誰も、愛そうと、しなかった事・・
短いけど長かった広島旅行が終わる。
みんな田代は死んだの意味を理解した・・・
「では、岩永さん、手続きしときます。」八代
「ああ・・頼むな」岩永
「八代っ・・・プレジェイのポスト開けとくぞ」あきな
「おめえ・・俺先輩だぞ・・・しかも、楠木の男だぞ俺」八代
「わははは、微妙な関係だな」岩永
「えっと・・あきなさんの、姉貴分の、彼氏で、初代横爆総長・・
横爆二代目が、あきなさんの、元彼で・・・
あっ・・あきなさんのが、格下だ・・」はるか
「違うよ。圧倒的差で、私が上だもん
当時も私がプレジェイ系の頭だもん。先輩面しやがってさ・・」あきな
「先輩だもん。秋高の。」八代
田代を、東京の病院に移す事に決めた岩永
直接、中野にも、見て、理解してもらえるように。
そして、いつでも、会えるように。
愛してるから・・・
都内の病院
「お久しぶりです。中野さん・・・」岩永
「ああ・・これか・・・確かに・・田代・・・
そうか、・・・・・残念だったな岩永・・・」中野
「いえっ・・これで、ご理解いただけたら・・」岩永
もう、記憶も、何もない。反応もしない。
ただ、ヨダレを垂れ流す田代を見る中野。
「ああ。もう、狙わねえ・・こんな田代取っても、しかたねえ・・
死んだって、意味が、わかったよ・・・」中野
「はいっ。これで、六本木戦争は、完全終結で。」岩永
「ああ・・やっぱり、双子だったか・・」中野
「はいっ。椎名さんと、付き合ってて、中野さんが、撃ち殺した方が
妹です。真面目な・・・」岩永
「そうか・・・許せる事と、許せない事か・・・
悪かった・・・間違えて、殺しちまったか・・俺が・・」中野が謝る
「いえっ・・・双子なの、隠し、
なり代わった田代が悪かったです。」岩永
「頼みの岩永も死にかけ、椎名も殺され、姉貴も、薄れ行く意識・・
どうにかしたいって、気持ちが強かったんだろ・・」中野
「あの・・・なんで、中野さんは、田代さんに、執着を・・」かおり
「昔・・・・・俺の、元の女はな・・・・・・
池袋の女帝って言われててさ・・
正面きって田代に喧嘩売って、コテンパにやられて・・
中野の女として、恥かしいって・・・首吊った。」中野
「ごめんなさい。」謝るしかない、かおり
「女って、難しいですね・・・中野さん・・・」岩永
「そうだな・・なんでだろうな・・・
今だから言うが、佐藤が、俺んとこ来たぞ。田代殺してくれって
そこの、次の女帝みたいに・・」 かおりの方を見る中野
「ええ・・・・。俺が、悪いですから・・・」岩永
「お前、妹も、愛したろ?」中野意味深に・・・
「普通、愛しませんよ。」岩永 意味を理解
「ぶはははははは普通な・・・」中野
(あっ・・抱いたな・・慶太さん・・・ひどいな・・)かおり
「昔みたいに、たまには、飯でも、行こうや・・」中野
「はいっ・・もう、終結ですので。」岩永
「帰るぞ・・こんど寄れや」中野
「はいっ」岩永
歩き出す中野が、立ち止まり・・・
「残りの二つ・・・まあ、一つか・・・・わかったか?」中野が聞く
(残り二つ?裏都市伝説か?)かおり
「まだ・・・これから・・・」岩永
軽く手を挙げ、無言で、去って行く中野
「終わった・・・やっと・・・かおりっ」岩永
「なぁ~に?」かおり
「ふふ・・昼だけど・・・」岩永
「にひひっ。うん。」なんとなく、わかった。かおり
かおりの、現在のマンション
ベットに横たわる二人
「てか、おねーさん達の前で、恥かしい事させられちゃった・・」かおり
「うん。あきな、なめちゃ駄目だよ。まだ勝てないよ」岩永
「うん。ほらっけーさんの事考えながら、やれっほら~って・・」かおり
「うわぁ~エロい・・・見たかった~」岩永
「ねえ、慶太さん。もしかして、理想って、四人で、エッチ?」かおり
「いやっ・・・誰か、一人と、してるとこ、二人に見られたい。」岩永
「うわ~それのが、変態・・・誰としたい?」かおり
「言ったら怒るじゃん・・見たんでしょ?キスしたのも」岩永
「本当、だめでしょ、あきなおねーさんはっ!」かおり
「・・お前の当ててやる」岩永
「な~に?」かおり
「あきなに、無理やり、舐めさせられたいんでしょ?」岩永
「かぁ~」っと、顔を真っ赤にするかおり
「あきなが、男だったら、戦争だな・・俺の女ばっかり・・」岩永
「ハズイ・・どうしたんだろ?興味無いのに、女の人なんか・・」かおり
「まっ。それだけ、魅力あるんだよ、みんな。」岩永
「ねえ・・教えてっ。一つだけ。」かおり
「ん?ああ・・裏三大か・・・」岩永
「うん。」かおり
「言っても、解らないよ。
あきなでさえ、双子のと、もう一つの位しか知らないよ。」岩永
「いいからっ。お願いっ。その、もう一つ教えてっ
慶太さんの前で、してあげるから♪」かおり
「まじっ。言っちゃう。見たい。うぶな、かおりの・・」岩永
「うん。」かおり
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」岩永小声で
「・・・マジ!?」かおり
「いやっ、確証は無い・・・だから、裏三大」岩永
「でも、野生?」かおり
「うん。たぶん、それじゃない。」岩永
「ん?」かおり
「だから、まだ、かおりに言ってもわからないって・・忘れて。」岩永
「うん・・・まっ、いずれ。出世しよっ。わかるように。」かおり
少しの沈黙から・・
「ねえ・・・・あと、誰が一番好き?」かおり
「あきな」岩永
「うわ~ひどい・・・しかも、早かった・・」かおり
「いいじゃん別に・・エッチとかしないんだから。」岩永
「まあ、いずれ、まくってやりますけど」かおり
「ふふ」岩永
「あっ!じゃあ、一番愛してるのは?」かおり
「ん?田代。もしくは、はるか、かな。甲乙つけがたい。」岩永
「おお~さすが。・・・・でも、私のポジションは?」かおり
「多分好きと、愛してるの中間。」岩永
「う~ん・・わかんないよ・・・」かおり
「一番可愛がってるって、とこかな・・」岩永
「あっ!可愛がられてる。たしかに誰よりも・・にひひっ。」かおり
「にひひっ。じゃあ、もし、ゴスロリさんが、生きてたら、
あきなおねーさんと、どっちと、エッチし・・」かおり
「ゴスロリ!!」岩永質問の途中で
「早っ・・・・」かおり
第一部
東京アウトロー裏都市伝説 双子 完。




